三浦章宏

三浦章宏（みうら あきひろ）は、1961年6月9日、大阪府に生まれました。幼少期よりヴァイオリンに親しみ、4歳で中嶋美子氏に師事し、その才能を開花させました。その後、筑波大学に進学し、教育学、心理学、心身障害学を専攻する傍ら、ヴァイオリニストとしての研鑽も怠らず、徳永二男氏に師事しました。1984年に同大学を卒業後、その音楽的才能は開花し、1985年には第53回日本音楽コンクールに入選を果たし、同年、NHK交響楽団に入団しました。

1989年には、アフィニス文化財団の奨学生としてドイツ・ミュンヘンへ留学し、バイエルン放送交響楽団のソロ・コンサートマスターであったエルネ・セベスティアン氏に師事し、さらに高度な技術と音楽性を磨きました。1991年には、第25回ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクールで第2位に入賞（第1位は該当者なし）し、スイス・ロマンド管弦楽団とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を共演するなど、国際的な舞台でも活躍しました。1992年には、川崎音楽賞の第1位および最優秀市長賞を受賞し、1993年には東京と大阪でソロ・デビューリサイタルを開催し、本格的なソロ活動をスタートさせました。

NHK交響楽団には13年間在籍し、第一ヴァイオリン奏者、フォアシュピーラーとしてオーケストラの屋台骨を支え、1999年には新星日本交響楽団の首席コンサートマスターに就任しました。2001年からは、東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターを務め、オーケストラのまとめ役としてその手腕を発揮しています。ソリストとしては、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー室内オーケストラ、フィレンツェ室内管弦楽団、新イタリア合奏団、大阪フィルハーモニー交響楽団、神戸市室内合奏団など、国内外の数多くのオーケストラと共演し、小林研一郎、井上道義、大町陽一郎、現田茂夫、下野竜也、金聖響、小林道夫、ゲルハルト・ボッセ、オトマール・マーガなど、著名な指揮者との共演も多数あります。

2009年4月には、東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会で、ダン・エッティンガーの指揮の下、ブルッフのヴァイオリン協奏曲のソリストを務めるなど、その演奏活動は多岐に渡ります。三浦章宏は、その卓越した技術と豊かな音楽性で、聴衆を魅了し続けているヴァイオリニストと言えるでしょう。

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