三菱・トッポBJ

トッポBJの概要

トッポBJ（トッポ・ビージェイ）は、三菱自動車工業によってかつて製造されていた軽トールワゴンおよび軽ボンネットバンです。この車は、「トッポ」の名を前面に掲げた3代目のモデルであり、1998年の軽自動車規格改正を受け、名目上はミニカシリーズから独立した位置づけとなりました。しかし、実際にはミニカトッポとして認識されることも多かったのです。

トッポBJは、5ドアのボディを持ち、乗用タイプと商用タイプの2つが提供されました。バックドアは右側に開く構造で、特定のグレードにはリアガラスハッチが付いているものもありました。また、先代モデルでオプションとして提供されていたオーバーヘッドネットは小型化されてしまったものの、中級グレード以上には小物を収納できるオーバーヘッドコンソールが装備されました。

室内のフロア高や、座面の位置は元となったミニカと全く変わらず、室内の高さのみが高く設計されています。全高は最大で1,790mmであり、このことからトッポBJは現代の「軽スーパーハイトワゴン」の先駆けともされました。さらに、ターボ付きモデルの「R」グレードもラインナップされており、当時のFFターボ車としては希少な5速マニュアルトランスミッション（M/T）を選択することもできました。なお、トッポBJワイドというバリエーションでは、1,100ccの直列4気筒エンジンを搭載しており、より広い車幅を持っています。

商用モデルは先代のミニカトッポバンと同じくトールワゴン形状ですが、ボンネットフードを持つため、全国軽自動車協会連合会においては「軽貨物車内訳－ボンネットバン」として集計されていました。

トッポBJの歴史

トッポBJは1998年10月に、先代ミニカトッポの後継モデルとして発表されました。この際、CMキャラクターには香取慎吾さんと樹木希林さんが起用され、その後香取さんから加藤晴彦さんに交代しました。1999年11月には最初のマイナーチェンジを実施し、「R」グレードのホイールサイズを13インチから14インチに変更し、さらに「Z」グレードも新たに加わりました。

2000年11月には「S」グレードを基にした特別仕様車「グッピー」と「グッピー・リミテッド」が登場し、これらは専用のフロントグリルやオーディオ、液晶トリップメーターを装備していました。

2001年には大規模なフェイスリフトが行われ、ボディの前後デザインが変更されました。また、コラムシフトやベンチシートも追加され、さらなる利便性が向上しました。以降も一部改良が加えられ、2004年には生産・販売が終了します。この時点で三菱のトールワゴンのラインナップは一時的に消滅しましたが、2008年に新たな「トッポ」として復活するまでの期間でした。

車名の由来

「トッポ」という名称は、イタリア語の「topo」（ネズミ）と、英語の「top」及び日本語の「ノッポ」を掛け合わせて名付けられたもので、車のルーフの高さを愛らしく表現しています。また、「BJ」というのは「Big Joy」の頭文字を意味していると言われています。トッポBJは、そのユニークなデザインや多機能性から、多くのファンに親しまれました。

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