三輪悟

三輪 悟の伝記

基本情報

三輪悟（みわさとる、1945年9月18日 - 2021年8月23日）は、新潟県新潟市出身の元プロ野球選手です。ポジションは投手として知られています。

経歴の始まり

彼の野球キャリアは新潟市工業高校から始まり、3年次にはエースとして活躍しました。1963年の夏の甲子園県予選準決勝では北越商に敗れましたが、その後も高校野球での経験を糧に、卒業後の1964年に新潟市水道局に入社しました。 そこで軟式野球部に参加し、プレーを続ける一方、その年の新潟地震の際には被災した水道施設の復旧作業にも尽力しました。

1964年以降、地元の金融業者である東光商事にスカウトされ、硬式野球部での活動を再開します。その後、電電信越に移籍し、1969年には都市対抗野球に三協精機の補強選手として出場します。そこでの投球スタイルが注目され、プロからの評価を受けることになります。

プロ入りと初期の活躍

1969年にはドラフトで西鉄ライオンズから2位指名を受け、1970年に入団。初年度は登板機会が限られていましたが、チームの主力投手が負傷したことにより、早くも先発陣に加わります。南海戦での初勝利を含む5勝を挙げ、その投球内容からオールスターゲームに選出されるなど、新人にもかかわらず存在感を示しました。

投球スタイルはオーバースローでありながら特に球威があるわけではなく、むしろ大胆さと繊細さを兼ね備えたピッチングが特徴でした。多彩な変化球を駆使し、ストレートからシュート、スライダー、カーブまで様々な球種を使い分けて打者を翻弄しました。特に南海ホークス戦では相性が良く、好成績を残しています。

移籍とその後

1975年、彼は西鉄から広島東洋カープへ移籍。この移籍の際は、西沢正次と松林茂とのトレードで米山哲夫と共にチームに加わりました。広島では主にリリーフとして活躍し、連続無失点の投球を続けるなど、リーグ優勝に貢献しました。1980年には現役を引退します。

引退後の活動

引退後は広島でスコアラーやマネージャー、広報部としての仕事を歴任します。シーズン中はチームに帯同し、試合中の取材対応などを行っていましたが、後の世代に譲る形で2004年に退職します。その際には東北楽天ゴールデンイーグルスからのオファーもありましたが、故郷での活動を優先しました。

新潟に戻った後は、特定非営利活動法人「新潟野球人」に参加し、少年野球の指導にも積極的に関与しました。また、2009年から2013年までは新潟日報プロ野球アドバイザーも務め、2015年には自伝を出版しました。

最期

2021年8月23日、白血病により亡くなりました。告別式は親しい人々により行われ、多くの友人たちに惜しまれました。

エピソード

1975年の終盤には新潟市営鳥屋野野球場でヤクルト戦が行われ、新潟出身の三輪選手に対しての期待が高まっていましたが、残念ながら登板機会には恵まれませんでした。設備状況が悪く、選手たちからは不満の声が上がったといいます。また、選手からは江夏豊が兄のように慕っていた逸話や、始球式のオファーに関するエピソードも残っています。彼の人柄が感じられる、多くの人に愛された選手でした。

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