上三栖

上三栖（かみみす）について

上三栖は、和歌山県田辺市に属する町丁であり、2020年3月末の時点での人口は259人です。郵便番号は646-0214です。

地理

上三栖は田辺市の中心部から東北東に位置し、左会津川の中流域にあたります。その北側には長野、東には上野、南には中三栖、西には上秋津と接しています。また、和歌山県道216号温川田辺線が主要な交通路として通っており、他にも和歌山県道209号長野上秋津線や和歌山県道218号平瀬上三栖線などが存在します。

上三栖は梅、みかん、すももなどの農産物の栽培が盛んな地域です。地形的には平地が少なく、田辺市の中心部からの距離も影響して、周辺の中三栖や下三栖と比べると宅地化があまり進んでいません。このため、地域では過疎化と高齢化が進行している状況です。

山岳と河川

上三栖には衣笠山や浄土山といった山があり、これらは地域の自然環境を形成しています。また、左会津川と小川谷川が近くを流れ、農業活動に欠かせない水源となっています。

歴史

上三栖という名は古代、熊野権現の神領に由来しています。江戸時代末期には牟婁郡上三栖村が存在し、紀伊続風土記によれば、当時の石高は307石、戸数は74戸、人口は352人だったことが記録されています。この時期は紀州藩の安藤氏が統治していました。1868年には田辺藩領となり、その後廃藩置県を経て、和歌山県に組織されました。その後の歴史では、1889年に上三栖村、中三栖村、下三栖村の合併によって三栖村が誕生しました。さらに、1956年には三栖村が他の村と合併し、牟婁町が成立しました。そして、1964年に牟婁町は田辺市に編入され、現在の状態に至っています。

交通

上三栖へは龍神自動車のバスが利用できます。長野線では紀伊田辺駅から万呂、三栖、長野を経由し、伏菟野まで運行されています。主要な道路は和歌山県道209号長野上秋津線、和歌山県道216号温川田辺線、和歌山県道218号平瀬上三栖線です。

施設

上三栖には珠簾神社や熊野古道潮見峠越えの長尾坂といった歴史的かつ文化的な施設も存在し、地域の魅力を形成しています。これらの施設は訪れる人々に地域の歴史や文化を伝える重要な役割を果たしています。

結論

その地理的な特性と歴史的な背景、そして流行の農業を背景にした上三栖は、地域の文化や伝統を受け継ぎながら、今日も生活を営んでいる場所となっています。

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