上境 (横手市)

上境（かみざかい）の概要

秋田県横手市に位置する上境は、2020年の時点で679人、178世帯が住んでいる地域です。郵便番号は013-0821で、全域で住居表示が未実施です。上境は旧平鹿郡境町村の一部であり、歴史的にも重要な意味を持つ場所です。

地理

上境は横手市の北部、特に横手地域の北端に位置しています。東には睦成、西には下境、南には上八丁や杉目、静町などと接し、北側では安本や仙北郡美郷町の金沢西根と隣接しています。また、北端では横手川が北西へと流れ、自然の景観も豊かです。

南西には県道71号大曲横手線が通っており、この道路沿いには多くの住宅が並んでいます。県道71号は館地区で県道267号金沢吉田柳田線と交差し、さらに西へと延びています。全域が都市計画区域に含まれながらも、区域区分は設定されていないため、都市計画法上の用途地域に指定されているわけではありません。

地名の由来

上境という名称は、菅江真澄の著書『雪の出羽路 平鹿郡』によると、下境と対比される形で「境」という言葉が使用されています。これは、平鹿郡と仙北郡との境界に位置していたことに端を発していると解釈されています。

小字

上境にはいくつかの小字が存在し、特に歴史資料や地図データからその名称が記録されています。2024年の時点での情報では、詳しい小字のリストが存在し、地域の細分化が示されています。

歴史

上境の歴史は深く、正保4年（1647年）には境村として、上境村と下境村が一緒に記載されています。享保年間の資料では、上境村が14の支郷を持つことが記されています。地域の中には、守護者である真壁氏の城館跡も残っており、中世の文化遺産としてその存在が認識されています。

年表

上境の近代史に関する幾つかの重要な出来事を挙げると、1874年には上境学校が開校し、1889年には村が合併して境町村となりました。1951年には秋田県内初の簡易郵便局が開局し、1952年には相愛保育園が設立されました。2016年には境町小学校が閉校し、最近では2023年に養護老人ホーム映月荘が移転したことが注目されています。

人口・世帯数

2020年10月の国勢調査によると、上境の人口は679人、世帯数は178世帯であり、過去の調査から人口が減少傾向にあることが確かめられます。1995年以降の推移データからも、その傾向が見受けられることがわかります。

教育と交通

上境には直接的な鉄道の駅はなく、最寄りの駅は奥羽本線の後三年駅となっています。バス路線は2023年9月30日をもって羽後交通の路線が撤退しており、地域住民の交通手段には限りがある状況です。

文化施設

地域には八幡神社や専光寺といった文化的施設が存在し、地域の祭りや伝統行事に大きく関与しています。また、ふるさと館や地区交流センターなどの公共施設も住民の交流の場として機能しています。

上境は地理的にも歴史的にも豊かな背景を持ち、今後も地域の活性化に向けて取り組まれることが期待されます。

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