上市駅

上市駅の概要

上市駅（かみいちえき）は、富山県中新川郡上市町若杉に位置する富山地方鉄道本線の駅です。この駅は、スイッチバックを行う構造を持ち、そのユニークな形状が利用者にとって重要なポイントとなっています。

歴史

開業と初期の変遷

上市駅は1913年6月25日に立山軽便鉄道の滑川駅から五百石駅間が開通する際に同時に開業しました。この時の軌間は762 mmで、蒸気機関が使用されていました。1917年には立山軽便鉄道が立山鉄道に社名を変更し、1931年には富山電気鉄道が立山鉄道を合併しました。

駅の発展

同年の8月15日、富山電気鉄道の富山田地方駅から上市駅までが開業し、上市口駅としての運営が開始されました。この時、線路は1067 mmに改軌され、電化されました。11月には、当駅から滑川駅、さらに上市駅への延伸も行われ、駅の位置が現在より600メートル東側に移転しました。

1932年には当駅 - 五百石駅間が廃止され、1943年に富山県の交通大統合に伴って富山地方鉄道が設立され、上市駅はその本線の一部となりました。この年の11月には駅名が上市駅に改称され、旧上市駅舎は上市町役場へと転用されました。1947年には駅舎が改築され、1970年には貨物取扱が廃止されました。1972年に現駅舎への改築工事が開始され、同年11月に完成を迎えました。

2021年には開業90周年を祝うイベントが開催され、特別な「寄せ書き電車」がホームに入線しました。

駅構造

上市駅は頭端式のホームを持ち、2面3線から成り立っています。また、ICカード専用の改札機も設置されています。ホーム番号は特異であり、最南の片面ホームが2番線、その中央が1番線、北側が3番線となっています。駅舎は鉄骨鉄筋による2階建ての構造で、総面積は5,038 m²です。過去にはスーパーや衣料品店など多くの店舗が入居していましたが、現在はアルプス農業協同組合の事務所や数軒のテナントが残る状態です。2021年には観光協会によりストリートピアノ（かみいち駅ピアニーノ）が設置され、多くの人々に利用されています。

利用状況

2019年度には一日あたり平均1,862人の利用があり、駅は地域住民にとって重要な交通拠点となっています。近年の乗降人員の推移も注目されています。

周辺環境

駅周辺には日本海みそや北陸銀行上市支店、上市郵便局、富山第一銀行上市支店などがあります。地域の生活に欠かせない施設が揃っており、多くの人々が行き交う場所となっています。

隣の駅

富山地方鉄道の本線に位置し、隣接には寺田駅（T08）と中滑川駅（T17）があります。特急や急行も運行され、多彩なサービスが提供されています。

上市駅は長い歴史を持ち、地域の人々に愛され続けている駅です。

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