上杉憲基

上杉憲基

上杉憲基（うえすぎ のりもと）は、室町時代中期の武士であり、守護大名として活躍しました。関東管領、上野国・伊豆国守護を歴任し、山内上杉家の7代当主を務めました。

生涯

元中9年/明徳3年（1392年）に、上杉憲定の子として生まれました。応永19年（1412年）に父が亡くなると、家督を継承し、上杉家の当主となりました。

応永22年（1415年）には、上杉氏憲（禅秀）が4代鎌倉公方・足利持氏と対立し、関東管領を罷免されるという事件が起こりました。その後、憲基は持氏から関東管領に任じられましたが、翌応永23年（1416年）に、この人事に不満を抱いた禅秀が反乱を起こしました（上杉禅秀の乱）。

憲基は禅秀の軍勢に敗れ、伯父で越後国守護の上杉房方を頼って落ち延びることを余儀なくされました。しかしその後、4代将軍・足利義持や房方、今川範政らの支援を受け、再起を果たし、応永24年（1417年）には禅秀らを滅ぼすことに成功しました。

しかし、戦後、憲基は乱の一因を作った責任を問われる形で、同年4月に関東管領職を辞任し、剃髪して伊豆三島に隠棲しました。しかし、同年6月には関東管領職に再任されています。これは、彼の能力が依然として必要とされていたことの証左と言えるでしょう。

翌応永25年（1418年）1月4日、憲基は27歳という若さでこの世を去りました。彼の死後、関東管領の職は房方の子で従弟にあたる上杉憲実が継承しました。

上杉憲基は、短くも激動の生涯を送りました。上杉禅秀の乱という内乱を鎮めるという功績を残し、関東の安定に貢献しましたが、若くして亡くなったことは惜しまれます。彼の事績は、後世に語り継がれることとなりました。

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