上村香子

上村香子：多様な役柄で魅せるベテラン女優

上村香子(かみむら きょうこ)は、1946年3月27日生まれの日本の女優である。東京都目黒区出身。聖心女子学院高等科、聖心女子専門学校英語専攻科を卒業後、芸能界入りを果たす。

高校時代には、自ら劇団東宝現代劇への入団を志願するも、惜しくも断念。しかし、諦めずに再度挑戦し、短大卒業後の1966年、念願叶って劇団東宝現代劇に入団。これが彼女の女優としてのデビューとなった。1970年には劇団を退団し、以降はテレビドラマを中心に活躍の場を広げていく。

数々のテレビドラマに出演し、その演技力は高く評価されている。特に、『俺たちの旅』や『白い巨塔』といった人気作品での好演は、彼女の代表作として広く知られている。これらの作品で、上村は視聴者の心に深く刻まれる印象的な役柄を演じきり、女優としての地位を確固たるものにした。

上村のキャリアは、単に人気作への出演にとどまらない。橋田壽賀子や石井ふく子といった著名な脚本家との作品にも多数出演しており、日本のテレビドラマ史に名を刻む数々の作品に関わってきたことがわかる。

私生活では、俳優の浜畑賢吉と結婚。二人は1973年の昼ドラ『華岡青洲の妻』で共演していたが、交際に発展したのは1975年夏頃からのことである。『俺たちの旅』では、浜畑賢吉がゲスト出演する回もあったが、劇中では二人に絡みはなかったというエピソードも残っている。

女優としての活動だけでなく、上村香子は多様な才能を持つ。特技はモダンバレエと日本舞踊、趣味は観劇、海外旅行、そして長唄と、幅広い教養と豊かな感性を持ち合わせている。

映画出演作品

夜遊びの帝王 (1970年、東映)
不良番長 出たとこ勝負 (1970年、東映)
昭和残侠伝 死んで貰います (1970年、東映)
ごろつき無宿 (1971年、東映)
きみは風のように (1984年、綜芸新社)
南京の真実 第一部・七人の死刑囚 (2008年、チャンネル桜エンタテインメント) - 松井文子役 (松井石根の妻)

テレビドラマ出演作品

上村香子は、NHKの大河ドラマをはじめ、数多くのテレビドラマに出演。代表的な作品としては以下のものがあげられる。

天と地と (1969年、NHK) - 濃姫役 (永原和子名義)
花神 (1977年、NHK) - おすが役
徳川家康 (1983年、NHK) - 阿茶局役
いのち (1986年、NHK) - 松子役
俺たちの旅 (1975年 - 1976年、NTV) - 竹内(熊沢)紀子役
白い巨塔 (1978年 - 1979年、CX) - 里見三知代役
渡る世間は鬼ばかり (2006年 - 2007年、TBS) - 松永昌子役

その他、多数のドラマ作品に出演している。時代劇から現代劇まで、幅広いジャンルで活躍し、その演技力は視聴者の高い評価を得ている。

舞台出演作品

夢千代日記
香華
大岡越前
夜の鶴
花のこころ
空のかあさま
愛染め高尾
夕化粧
お美津 (新宿コマ劇場)

バラエティ・教養番組

爆笑!!浜畑賢吉の夫婦円満テレショップ (夫婦で司会)

CM出演作品

白子のり
興和 「キャベジンコーワS」
JTB
* アサヒ緑健 太陽と緑の健やかタイム・人生の切符「緑効青汁」

上村香子は、長年に渡り第一線で活躍する実力派女優である。多様な役柄を演じ分け、視聴者を魅了し続けている彼女の今後の活躍にも期待したい。

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