上松町

上松町：木曽路の豊かな自然と歴史が織りなす魅力

上松町は、長野県南西部の木曽郡に位置し、木曽谷を代表する町のひとつです。東には中央アルプス最高峰の木曽駒ヶ岳がそびえ立ち、町の中央部を木曽川が流れ、豊かな自然に恵まれた環境にあります。西側は阿寺山地が広がり、変化に富んだ地形が特徴です。この地域は森林セラピー基地にも認定されており、心身ともに癒される空間が広がっています。

自然の恵み：山々、河川、そして景勝地

上松町を取り囲む山々は、風越山、三ノ沢岳、宝剣岳、麦草山など、数多くの峰々が連なり、登山家や自然愛好家にも人気のエリアです。木曽川は町のほぼ中央を縦断し、寝覚の床をはじめとする雄大な景観を作り出しています。寝覚の床は、奇岩が織りなす独特の景観で知られ、国の名勝に指定されています。また、赤沢自然休養林は、ヒノキの香りが漂う癒やしの空間として、多くの人々を魅了しています。

歴史と文化：宿場町から現代へ

江戸時代には中山道が整備され、上松町には上松宿が設置されました。宿場町として栄えた歴史は、町並みや建造物などに今も息づいています。寛文4年（1664年）には、尾張藩による林政改革後、木曽材木奉行所（上松材木役所、上松御陣屋、原畑役所とも呼ばれた）が設置され、林業の中心地として発展しました。1950年には大規模な火災に見舞われましたが、町民の努力により復興を遂げました。現在も林業は町の重要な産業であり、木曽材の伝統を守りながら、未来へとつないでいます。

町の顔：行政、教育、そして人々

上松町役場は2021年に新庁舎が開庁し、町の行政の中枢として機能しています。町内には上松町立上松中学校、上松町立上松小学校、上松保育園などがあり、教育環境も整備されています。長野県上松技術専門校は職業能力開発を担い、地域社会の活性化に貢献しています。さらに、名古屋大学太陽地球環境研究所木曽観測所、東京大学木曽観測所（木曽町・王滝村にもまたがる）といった研究施設も立地し、学術研究の拠点としての役割も果たしています。

交通と経済：アクセスと産業

上松町へのアクセスは、JR中央本線の上松駅が中心となります。町内には上松町地域振興バスも運行しており、町内各地への移動も容易です。国道19号（上松バイパス）も整備されており、自動車でのアクセスも良好です。産業は、古くから盛んな林業に加え、上松電子、西野機械工業株式会社などの企業が進出し、多様な産業構造を形成しています。

観光と文化：魅力あふれる上松町

上松町には、中山道上松宿、臨川寺、玉林院などの歴史的建造物や、熊野神社、駒ケ岳神社などの神社仏閣が残されています。また、寝覚の床、赤沢自然休養林、小野の滝、奇美世滝といった自然豊かな観光スポットも数多く存在します。天狗山公園、木曽路美術館などの文化施設も充実しており、観光客を魅了しています。映画「トラック野郎・熱風5000キロ」、「火天の城」のロケ地としても知られています。

人と文化：上松町を彩る人々

上松町には、元大相撲力士の鷹龍、絵本作家・イラストレーターの藤岡牧夫、元プロサッカー選手の今井昌太、三田尚希、元日油工業社長でJAXAの探査機はやぶさの開発に携わった佐藤弘、作家である星野雅良、そして大相撲力士の御嶽海久司など、様々な分野で活躍する人々が輩出しています。

上松町を象徴するキャラクターたち

上松町には、浦島太郎伝説をモチーフとした「上松太郎（太郎ちゃん）」、乙姫様をモチーフとした「赤沢美林（美林ちゃん）」、そして朴葉巻きをモチーフとした「ほおちゃん」という3体のマスコットキャラクターがいます。これらのキャラクターは、町の魅力を伝える重要な役割を担っています。

上松町は、歴史と自然、そして人々の温かさなど、多くの魅力が詰まった町です。この町を訪れることで、日本の伝統と豊かな自然の両方を感じることができるでしょう。

もう一度検索