上海 (ゲーム)

『上海』：麻雀牌を使ったパズルゲームの歴史

ゲームの概要

『上海』（シャンハイ）は、1986年7月にアメリカのアクティビジョンによってMacintosh用にリリースされたパズルゲームです。このゲームは、積み上げられた麻雀牌をルールに基づいて取り除く、いわゆる「Mahjong Solitaire」として知られるソリティアの一種です。パッケージには「古代中国のゲーム」との表記があり、古い中国の文化を感じさせるデザインがされていましたが、実際にはアメリカで開発されたゲームです。

このゲームの開発はブロディー・ロッカードが担当し、彼は後に「石道」の開発にも関与しました。リリース当初、ゲームはMacintosh専用でしたが、同年中にAmigaやAtari ST、コモドール64といった他のプラットフォームにも移植され、その後も様々な家庭用ゲーム機やパソコンで展開されていきました。特に日本市場においては、1987年のファミリーコンピュータ版やPC-9801版によって知名度が高まりました。

ゲームプレイのルール

『上海』のゲームプレイは非常にシンプルです。ゲーム開始時、プレイヤーは144枚の麻雀牌からなる牌の山を見ることができます。最初に、4種類の季節牌（春、夏、秋、冬）と4種類の花牌（梅、蘭、菊、竹）が含まれています。プレイヤーは同じ牌を2枚選び出し、そのペアを取り除くことでゲームを進めます。

ただし、選択できる牌には制約があります。左右に隣接する牌が存在する場合や、上に他の牌が重なっている牌は選べません。すべての牌を取り除くことができればゲームクリアですが、取り除くことのできる牌がなくなった時点でゲームオーバーとなります。

難易度と多様性

ゲームの難易度は牌の配列によって異なり、数多くの配列パターンが存在します。代表的なものには「DRAGON（龍配列）」や「TIGER（虎配列）」などがあり、各配列ごとに異なる攻略が求められます。また、時間制限があるモードや、大小の異なる牌を使った対戦プレイモードも人気があります。

特に初心者向けに用意されているヒント機能が便利で、プレイヤーは限られた回数内で役立つ情報を得ることができます。ただし、ヒント機能はあくまでも選択できる牌の組み合わせを示すのみで、実際にそれを利用しても勝利できる保証はありません。

他機種への移植と評価

その後の『上海』は多くの機種に移植され、各プラットフォームで独自の評価を得ています。特にゲームのデザインや操作性、インターフェースは機種ごとに調整され、プレイヤーのニーズに応じた異なる体験が提供されています。アーケード版は特に人気が高く、多くのゲームセンターでプレイされていました。

まとめと影響

『上海』はそのシンプルながら奥深いゲーム性によって、パズルゲームの一つの定番として今なお愛されています。様々なルールが追加された続編や派生作品も登場し、ゲーム文化に影響を与え続けています。このゲームが登場して以来、麻雀牌を使ったパズルは世界中で多くのファンを魅了してきました。

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