上野天理線

上野天理線の概要

上野天理線（うえのてんりせん）は、三重県伊賀市にある上野市駅から奈良県天理市に至るまでの乗合バス路線です。この路線は、三重交通が運行しており、国道や名阪国道を経由して天理駅前まで直通で運行されていました。しかし、2023年4月1日のダイヤ改正により、上野市駅から奈良県山辺郡山添村までの運行に変更されました。2024年にはこの路線自体が廃止される予定です。

歴史

上野天理線は、かつて三重交通が津市の米津や三重会館、津駅から伊勢自動車道を経て、関バスセンターに停車後、名阪国道および国道25号旧道を利用し、上野産業会館から天理駅前までを結ぶ「津・天理特急バス」として運行されていました。この路線には「はくほう」という愛称が付けられ、国鉄の時刻表に掲載されていました。その後、津方面への便が廃止され、天理方面のみの運行が続けられるようになりました。

2006年9月30日までは、奈良交通も上野と天理間に2往復のバスを運行していましたが、路線見直しによりこの運行も終わりました。三重交通はさらに近畿日本鉄道（現・近鉄バス）や奈良交通との共同運行を行っていましたが、廃止後は自社のみの運行となりました。

2005年からは伊賀と大阪を結ぶ忍者ライナーが開設されましたが、こちらも2022年に運行を休止しました。奈良交通は、高速バス路線を開設し続けていたものの、2014年には路線再編が行われました。

2012年には、三重交通便が土曜・休日に1往復を除き国道山添止まりに改正され、2016年には天理駅前への運行が廃止され、針インターが最長運行区間となりました。さらに2023年には国道山添 - 針インター間の運行も終了し、現在の形態である上野山添線へと名称が変更されました。最終的には2024年に路線全体が廃止され、代替として山添村村民バスが新たに運行される予定です。

停留所一覧

上野天理線の主な停留所は次の通りです。上野市駅、銀座2丁目、銀座4丁目、恵美須町、国道大内、国道白樫、治田インター、針インター、天理駅前などが含まれています。これらの停留所には三重交通と奈良交通の両社が運行する便があり、便によっては停車する停留所が異なることがあります。

運行形態と特徴

この路線は、高速バスと類似した形態を持ちながらも、一般道である名阪国道を走行するため、通常の路線バスとされていました。特に三重交通便については、2005年から名阪国道経由から旧道経由に変更されました。奈良交通は旧天理営業所の運行を経て、奈良営業所が担当し続けました。

また、停留所名の変更や代替バスの運行の開始といった変遷を経て、現在の運行形態が確立されました。特に、登坂車線がある区間では、登坂車線を必ず利用する運行が行われており、安全運行が重視されています。

車両の種類

運行される車両は、三重交通がいすゞの中型ワンステップバス「エルガミオ」を使用しており、過去には日野の「リエッセ」やA特急車が使われたこともありました。一方で、奈良交通では観光バスから一般路線バスに移行しており、現在は主にいすゞのLTが運行されています。路線の変化と共に使用される車両も進化してきました。

おわりに

上野天理線は、その地理的重要性や歴史的背景を持ちながら、2024年に廃止されることが決定しています。地域の移動手段として長年親しまれてきた路線ですが、今後は新たな代替手段が提供されることになるでしょう。

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