上野駅殺人事件

上野駅殺人事件

『上野駅殺人事件』は、西村京太郎によって1985年に発表された長編推理小説です。

ストーリー

物語は、上野駅の内勤助役である沼田が、終電後の構内見回りでホームレスの死体を発見するところから始まります。死因は青酸中毒。沼田からの通報で、十津川警部と亀井刑事が捜査を開始しますが、犯人の目星は全くつきません。そんな中、第二の殺人が発生。こちらも青酸中毒死でした。捜査が進むにつれ、犯人が日本酒やウイスキーに青酸を混ぜて被害者に飲ませていたこと、そして黒いコートを着ていたことが判明します。しかし、事態は悪化の一途をたどり、第三の殺人が発生してしまいます。

事件はさらに展開を見せ、上野駅長である堀井の元に「K」と名乗る人物から脅迫状が届きます。その直後、仙台・山形行きの急行列車内で第四の殺人が発生。今度の凶器は青酸入りのみかんでした。「K」からの第二の脅迫状には、八千万円を要求する内容が記されていました。十津川警部は、八千万円授受の際に犯人を逮捕する計画を立てますが、逮捕できたのは共犯の男のみで、主犯は逃走してしまいます。その後、「K」から第三の脅迫状が届き、共犯者の釈放を要求してきます。

東北・上越新幹線の上野駅延伸開業が目前に迫る中、事件はますます混迷を深めていきます。

主な登場人物

警視庁捜査一課

十津川省三
亀井定雄
西本明
日下淳一
本多時孝

上野駅

沼田 - 内勤助役。
山崎 - 公安室長。
細木 - 首席助役。
堀井 - 上野駅長。

その他

仁科 - K病院の医師。

テレビドラマ

1993年には、『十津川警部シリーズ3・上野駅殺人事件』として、渡瀬恒彦主演でTBS系列の2時間ドラマとして放送されました。

関連項目

* 終着駅殺人事件 - 本作と同様に、上野駅に関する記述が多く見られる作品です。

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