下和田町 (高崎市)

下和田町（しもわだまち）

群馬県高崎市の南部に位置する下和田町は、行政区画として一丁目から五丁目までが定められている地域です。郵便番号は370-0846が割り当てられています。2012年の調査によると、この地域の面積は約0.38平方キロメートルでした。

地理

下和田町は、高崎市を流れる烏川の左岸に位置しています。地形的には、烏川の河川敷沿いに広がる低地部分と、そこから一段高くなった段丘面によって構成されています。地域全体の標高は、西側が比較的低く、東側に向かうにつれて高くなるという緩やかな傾斜が見られます。

歴史

下和田町という地名は、江戸時代には既に存在しており、当時の高崎藩の支配下にあった地域の一つでした。明治時代以降、日本の近代的な行政区画制度の整備に伴い、下和田もその区分の中で位置づけられていきます。

1889年（明治22年）4月1日に町村制が施行された際には、高崎町の一部である「大字下和田」となりました。その後、1900年（明治33年）4月1日に高崎町が市制を施行し、高崎市が誕生したことで、「高崎市下和田」という名称に変わります。

地域の町域は、その後の市街化の進展や区画整理によって何度か変更されています。特に1902年（明治35年）には、現在の下和田町一丁目から五丁目が正式に設定されましたが、同時に地域の一部が八島町や鶴見町として分離されました。昭和期に入ってからも町域の調整は続き、1960年（昭和35年）には地域の一部が栄町に編入されています。そして、1973年（昭和48年）には再度一部が栄町に編入されるとともに、竜見町、新後閑町、双葉町との間で境界線の変更が行われ、今日の町域の骨格が定まりました。

また、下和田町では、昭和の後期に大規模な都市基盤整備が実施されました。1961年（昭和36年）から1973年（昭和48年）にかけて、二期にわたる土地区画整理事業が進められ、これにより道路網や宅地の整備が進み、近代的な市街地としての景観が形成されました。

近年では、地域に新たな活気をもたらす大規模施設も誕生しています。2017年（平成29年）4月1日には、国際的な競技大会なども開催可能な多目的施設である高崎アリーナが開館し、地域のランドマークとなっています。

交通

下和田町は、鉄道路線と主要道路の両面で交通の便が良い地域です。鉄道については、町内に上信電鉄上信線の南高崎駅が設置されており、近隣地域への移動手段として利用されています。

道路網においては、地域の主要幹線道路である国道17号線が町内を通過しています。さらに、県道としては、群馬県庁所在地である前橋市方面と高崎市中心部を結ぶ重要な路線である群馬県道12号前橋高崎線と、群馬県道134号新田町新後閑線が通っており、市内外へのアクセスがスムーズです。

施設

町内には、住民生活や様々な活動を支える公共施設やスポーツ施設などが整備されています。交通の拠点としては、上信電鉄上信線の南高崎駅があります。

文化・スポーツ関連施設としては、近年開館した高崎アリーナが挙げられます。この多目的アリーナは、様々なイベントやスポーツ大会の会場として利用されています。また、その周辺には広大な敷地を持つ高崎市城南総合運動公園が整備されており、その一角には城南運動場などの施設があり、市民の健康づくりやレクリエーションの場として親しまれています。

本記事の記述は、『角川日本地名大辞典 10 群馬県』などの参考文献に基づいています。

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