下天津駅 (北丹鉄道)

下天津駅の歴史と概要

下天津駅（しもあまづえき）は、かつて京都府福知山市に存在していた北丹鉄道の廃駅です。この駅は、1923年に北丹鉄道の開業に伴って設立され、長い歴史を持っていました。

歴史

下天津駅は1923年9月22日に、北丹鉄道の福知山から河守間の開通に合わせて開業しました。それ以降、この地域において重要な交通の拠点となりました。1942年には、第二次世界大戦の影響を受け、駅周辺で砂利採取事業が始まりました。由良川からの砂利は、福知山飛行場の建設などの軍事活動に利用され、特に1944年には北丹鉄道全体で約12万トンの貨物が運搬されました。

1971年、北丹鉄道は営業を休止し、さらには1974年2月に正式に廃止されることから、下天津駅もその運命を共にしました。

年表

• - 1923年（大正12年）9月22日: 北丹鉄道の福知山 - 河守間開業に伴い、下天津駅が設立される。
• - 1942年（昭和17年）7月: 当駅近くで砂利採取事業が開始。
• - 1953年（昭和28年）9月25日: 台風によって水害が発生し、17日間営業を中止。
• - 1954年（昭和29年）7月28日: 水害からの復旧に伴い、全線が再営業。
• - 1961年（昭和36年）9月8日: 第2室戸台風による水害で再び47日間営業休止。
• - 1971年（昭和46年）3月1日: 北丹鉄道が営業休止、下天津駅も同時に休止。
• - 1974年（昭和49年）2月28日: 北丹鉄道が廃止され、駅も廃駅となる。

駅の構造

下天津駅は地上駅で、ホームは一面だけ設置されていました。駅には小さな駅舎が存在し、製材所への引き込み線もありました。かつての北丹鉄道では、福知山西駅に次ぐ規模をほこる重要な駅だったとされています。駅員は配置されていませんでしたが、多くの利用者が訪れる場所でした。

特に太平洋戦争中には、由良川の砂利を採取するための引き込み線が南側から分岐し、由良川の河川敷に設けられました。

駅周辺の状況

駅前には運送店や特定郵便局があり、地域の物流の拠点として機能していました。下天津駅が存在した場所は、北丹鉄道が廃線になった後も京都丹後鉄道の宮福線の下天津駅が開業し、その東側に位置しています。周囲は広がる田園地帯となっており、駅の遺構は現在は残されていませんが、国道175号線に沿って上天津駅から下天津駅までの線路の痕跡は確認できます。

また、国道から駅へのアクセス道もアスファルトの道として残り、駅北方には橋梁の遺構も存在しています。

隣接駅

• - 上天津駅
• - 公庄駅

下天津駅が果たしていた役割とその後の痕跡は、地域の鉄道の歴史を物語る貴重な部分となっています。今後も、こうした歴史を学び、地域の発展に寄与できることが大切です。

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