下座郡

下座郡（げざぐん）

下座郡は、かつて福岡県（筑前国）に存在した郡です。現在の朝倉市の一部にあたる地域を郡域としていました。この地域は、歴史的に様々な変遷をたどっており、その歴史を紐解くことで、地域の成り立ちを深く理解することができます。

郡域

1878年（明治11年）に行政区画として下座郡が発足した当時の郡域は、現在の朝倉市の一部に相当します。具体的には、小隈、中寒水、平塚、一木、来春、堤、柿原、板屋、屋形原、山見、田代、矢野竹といった地域より南東、そして長田、片延、鵜木、福光、中島田、牛鶴、三奈木、城、荷原、矢野竹より北西、さらに美奈宜の杜の一部が含まれていました。

歴史

下座郡は、かつて「しもつあさくらのこおり」と呼ばれていました。

古代

古代には、郡内に式内社が存在していました。これらの神社は、『延喜式』神名帳にその名が記されています。

近世以降の沿革

「旧高旧領取調帳」によると、明治初年時点での下座郡は43の村から構成されていました。しかし、その後の廃[[藩置県]]や府県統合、村の合併などを経て、その姿は大きく変化しました。

1871年（明治4年）7月14日：廃[[藩置県]]により、福岡県と秋月県の管轄となります。
1871年（明治4年）11月14日：第一次府県統合により、全域が福岡県の管轄となります。
1875年（明治8年）：櫨畑村が三奈木村に合併し、42村となります。
1878年（明治11年）11月1日：郡区町村編制法の福岡県での施行により、行政区画としての下座郡が発足。「上座下座夜須郡役所」が夜須郡甘木町に設置され、上座[[郡]]、夜須郡と共に管轄されました。
1881年（明治14年）：四郎丸村、古江村、坂井村、城力村が合併して福光村となり、39村となります。
1882年（明治15年）：西津留村が牛鶴村に合併し、38村となります。
1883年（明治16年）：倉園村と吉末村が合併して倉吉村となり、37村となります。


1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、以下の3つの村が発足しました。これにより、下座郡はより整理された形となりました。これらの村は、現在では全て朝倉市の一部となっています。

三奈木村：三奈木村、城村、荷原村、矢野竹村、屋形原村、板屋村が合併。
蜷城村：屋永村、桑原村、田島村、中島田村、牛鶴村、相窪村、林田村、上畑村、鎌崎村、金丸村、鵜木村、片延村、長田村、八重津村、中村、徳淵村、福光村が合併。
福田村：小田村、平塚村、小隈村、白鳥村、中寒水村、倉吉村、一木村、来春村、頓田村、古賀村、柿原村、堤村が合併。

また、この際に山見村と田代村が夜須郡上秋月村の一部となりました。

さらに1889年10月1日には、蜷城村の一部（相窪）と福田村の一部（一木、頓田、古賀、堤、来春、柿原）が合併して立石村が発足し、4村となりました。

1890年（明治23年）には、蜷城村の一部（屋永、牛鶴、桑原、田島、中島田）の区域をもって金川村が発足し、5村となりました。

1896年（明治29年）4月1日、郡制の施行により、「上座下座夜須郡役所」の管轄区域をもって朝倉[[郡]]が発足し、下座郡は廃止されました。これにより、下座郡はその歴史に幕を閉じました。

行政

下座郡の行政は、「上座下座夜須郡役所」が管轄していました。この役所は、上座[[郡]]、下座郡、夜須郡の3つの郡を統括していました。

上座・下座・夜須郡長

上座・下座・夜須郡長は、これらの郡の行政を統括する役割を担っていました。

脚注

脚注の内容は、参考文献に基づいて記述されています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 40 福岡県、角川書店、1988年2月1日。ISBN 4040014006。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧

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