下津町塩津

下津町塩津（しもつちょうしおつ）の概要

下津町塩津は和歌山県海南市に存在する町丁で、紀勢本線沿いの紀伊水道に面しています。2012年の時点でこの地域には614人の住民が暮らしており、郵便番号は649-0131です。また、かつては海部郡及び海草郡に属していた塩津村がこの地域にありました。

地理

この地域は海南市の南西部、具体的には紀勢本線の冷水浦駅と加茂郷駅の間に位置し、その沿岸は紀伊水道に面しています。東側には紀勢本線と国道42号が通り、交通の便も良好です。これにより、地域密着型の産業が発展してきました。

歴史

下津町塩津の歴史は幕末にさかのぼり、海部郡塩津浦という名前で存在していました。歴史書によると、和歌山藩の領地として記録されており、1871年に廃藩置県が行われ、和歌山県の管轄下となります。1889年には塩津浦が町村制施行により自治体として塩津村が発足します。

その後1896年に塩津村は海草郡に編入され、1955年2月には下津町、大崎町、加茂村、仁義村との合併で新しい下津町が誕生しました。そして2005年4月に下津町が海南市と合併し、現在の海南市下津町塩津の形となりました。

経済

産業

塩津の経済は主に農業と商工業に支えられています。『大日本篤農家名鑑』によると、橋本や榎本という姓の篤農家が存在していたことが示されています。農業は地域の基幹産業として機能しており、地域の特色が生かされています。

商工業

1894年に発行された『和歌山県名誉家及商工人名録』によると、塩津村には肥料商の石橋や中山、穀物問屋の九鬼、旅館業の中野など多くの商工業者が存在していました。さらに、1921年に発行された『和歌山県実業参考録』には、肥料関連や海産物商、雑貨商、米穀商などが名を連ねています。

かつての企業には、1921年設立の石橋合名会社があり、動産や不動産を所有し、事業の投資を行うことを目的としていました。

交通

鉄道

塩津地区を通る紀勢本線は西日本旅客鉄道が運行していますが、この地域には直接駅は存在しません。

バス

海南市はコミュニティバスを運行しており、戸坂線で加茂郷駅から塩津を通り戸坂に至る路線が利用されています。

道路

国道42号もこの区域を通過しており、周辺地域との連携を強化しています。

施設

地域には海南市立塩津小学校、塩津郵便局を始め、蛭子神社や極楽寺、妙石寺、教徳寺などの文化的な施設も点在しています。

出身・ゆかりのある人物

地域には、米穀商や肥物商として知られる石橋八九郎など、地元に影響を与えたさまざまな商業人がいます。彼は紀州銀行や南陽肥料の取締役も務めました。

まとめ

下津町塩津は、歴史や文化、産業が交じり合う地域であり、和歌山県海南市の一部として着実に発展してきました。今後も地域の魅力を育んでいくことでしょう。

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