世界言語

世界言語とは

世界言語（world language, global language）または国際語（international language）は、地理的に広い範囲で用いられ、異なる言語を母語とする人々がコミュニケーションをとる際に用いられる言語を指します。人工的に作られた国際補助語（エスペラントなど）を指すこともあります。

世界言語の定義

世界言語の定義には様々な提案がありますが、広く合意された定義はまだありません。言語学者のサリココ・ムフウェネは、「故郷ではない場所で、民族や国家に関わらずリングワ・フランカとして使用される土語」と定義しています。また、モハメド・ベンラバは、アブラム・デ・スワーンのグローバル言語システムにおける「スーパー主要言語」と類似していると指摘しています。

ウルリッヒ・アモンは、世界言語の指標として、非母語話者の数、母語話者の数、経済力、公用語として採用している国の数と地理的分布、国際事業での使用、科学文献での普及などを挙げています。

世界言語の例

英語: 現在、最も有力な世界言語とされています。デイビッド・クリスタルは英語が唯一の世界言語であると主張し、ウルリッチ・アモンも英語を一番にしない国際的な言語の指標はないとしています。ムフウェネとアモンはリングワ・フランカとしての使用量、クリスタルは地理的な分布を重視しています。
アラビア語: イスラム教徒によって典礼言語として使用されており、ムフウェネは英語、フランス語に次ぐ二流の世界言語としています。
フランス語: デ・スワーンのグローバル言語システムにおいて「スーパー主要言語」の一つであり、ムフウェネはフランス語圏外でもリングワ・フランカとして使用されている点を指摘しています。
ロシア語: デ・スワーンのグローバル言語システムにおいて「スーパー主要言語」の一つであり、ムフウェネはロシア語圏外での使用を根拠としています。
スペイン語: デ・スワーンのグローバル言語システムにおいて「スーパー主要言語」の一つであり、アモンは外国語としての普及を指摘しています。ムフウェネは土語としての使用を認める一方で、リングワ・フランカとしての使用が少ないため、二流の世界言語としています。

世界言語は、グローバル化が進む現代社会において、国際的なコミュニケーションを円滑にする上で重要な役割を果たしています。

関連項目

共通語
リングワ・フランカ
国際補助語
言語の一覧
ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧

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