中原裕

中原裕（なかはら ゆう）は、中澤秀樹と田島裕之の二人からなる漫画家コンビのペンネームです。初期には、中澤、田島に加えて同級生の原も参加した3人で活動していました。埼玉県戸田市出身であり、田島裕之は漫画家の田島昭宇の実兄にあたります。

経歴

集英社への持ち込みをきっかけに、野部利雄のアシスタントを務めることになります。1984年には、なかはらゆう名義で『週刊ヤングジャンプ』（集英社）に『リョウ』を投稿し、青年漫画賞に入選。同誌に掲載され、デビューを果たしました。その後、1987年からは『週刊少年サンデー』（小学館）で『ぶっちぎり』、1990年からは同誌で『タフ』を連載。

1994年からは『ビッグコミックスピリッツ』（小学館）に舞台を移し、『奈緒子』を連載。この作品は2008年に映画化され、大きな話題を呼びました。

2010年10月には、渋谷パルコの「ロゴスギャラリー」で開催された『ビッグコミックスピリッツ』創刊30周年記念企画展示「スピリッツmeets PARCO」に参加。歴代作家陣の一人として、お祝いイラストを寄せています。

2014年には、『ビッグコミックスピリッツ』にて『ラストイニング』が完結したことを記念し、阪神タイガースの藤浪晋太郎選手へのインタビュー対談を実施。熱狂的な阪神ファンである中原ならではの企画となりました。

2015年からは、『ビッグコミックスピリッツ』で『WILD PITCH!!!』の連載を開始。また、2016年には、初の自選短編集『オンリー・ユー 中原裕 自選短編集』が刊行され、単行本未掲載の読み切り作品も収録されました。

2018年には、『ビッグコミックスピリッツ』のプロ野球開幕特集にて、ストレイキャッツの公式キャラクターであるスクラッキーによるプロ野球キャンプリポートを執筆。藤川球児選手へのインタビューも行っています。

2020年からは、『月刊!スピリッツ』で『テルカンボーイズ』の連載を開始。さらに、2021年からは『ビッグコミックオリジナル』にて、コロナ禍で活動する高校球児を描いた『僕らはそれを越えてゆく〜天彦野球部グラフィティー〜』の連載を開始しました。2024年には『週刊漫画ゴラク』にて集中連載の『はぐれもの〜春をさがしに〜』を連載しています。

人物

中原裕は、生粋の阪神タイガースファンとして知られています。

主な作品

ぶっちぎり（『週刊少年サンデー』）
タフ（『週刊少年サンデー』）
奈緒子（『ビッグコミックスピリッツ』、原作：坂田信弘）
ラストイニング（『ビッグコミックスピリッツ』、原作：神尾龍、監修：加藤潔）
WILD PITCH!!!（『ビッグコミックスピリッツ』、原案協力：加藤潔）
僕らはそれを越えてゆく〜天彦野球部グラフィティー〜（『ビッグコミックオリジナル』シナリオ協力：市田実）
はぐれもの〜春をさがしに〜（『週刊漫画ゴラク』、作：神尾龍）

関連人物

野部利雄（師匠）
* 浦沢直樹（師匠、友人）

中原裕は、少年誌から青年誌まで幅広いジャンルで活躍し、読者の心に響く作品を数多く生み出している漫画家です。

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