中国海洋石油集団

中国海洋石油集団有限公司 (CNOOC)

中国海洋石油集団有限公司（China National Offshore Oil Corporation、略称：CNOOC）は、人民日中の国有企業として、石油及び天然ガスの探査、採掘、開発を行っています。中国国内においては、中国石油天然気集団有限公司（CNPC）及び中国石油化工集団公司（シノペック）に次ぐ、それぞれ第三位の規模を持つ会社です。特に、中国大陸沖合での資源開発に力を入れており、その活動は国内外で注目されています。

事業内容と進行中のプロジェクト

CNOOCは、主に海上での石油及びガスの探査・開発を行っており、特に東シナ海での日中中間線付近に位置するガス田開発が注目を集めています。このプロジェクトは、日中間における政治問題を引き起こしています。2005年にはアメリカのユノカル社の買収を試みましたが、様々な抵抗により失敗に終わりました。

2017年には社名を「中国海洋石油総公司」から「中国海洋石油集団有限公司」に変更し、国有独資企業として新たなスタートを切りました。資本金500億人民元を持ち、約24,000人の従業員が活躍しています。

CNOOCは、上流の石油および天然ガスの探査・採掘を中心としつつ、今後は下流のエネルギー企業へと展開することを目指しています。具体的には、石油・ガスの探査・開発、化学製品の製造、ガス発電、物流サービス、金融・保険など広範な分野にわたる事業を展開しています。

国内および国際的な成長

CNOOCは、中国国内の「渤海」や「南シナ海」を主要な生産エリアとしており、2022年度には前年比9%増の石油・ガス生産を達成しました。その成長を背景に、CNOOCはエネルギー供給の重要な一端を担っています。

また、川下事業への拡大として、液化天然ガス（LNG）の受け入れ基地の建設を進めており、さまざまな地域でのプロジェクトが進行中です。最近では、オーストラリアやインドネシアからのLNG輸入に向けて準備を進めており、このエネルギー源の供給確保を目指しています。

国際的な買収戦略

CNOOCは、国内外での買収戦略にも積極的に乗り出しています。2002年にはスペインのレプソルからインドネシア沖の鉱区を取得し、2005年にはユノカルの買収を図ったものの、アメリカ政府の反発を受け辞退に至りました。その後、アフリカ諸国への投資を続け、ナイジェリアの海上石油開発権益の買収に成功しました。

まとめ・展望

CNOOCは、国内最大手の国有石油会社として、石油・天然ガスの生産及び供給の安定を図りつつ、国際的な視野での成長も目指している企業です。不断の技術開発と市場拡大を通じ、エネルギー業界における重要なプレイヤーとしての地位を確立しています。

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