中央ボスニア県

中央ボスニア県について

中央ボスニア県は、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦に属する県の一つで、その名の通り、ボスニア・ヘルツェゴビナのほぼ中央に位置しています。首都サラエヴォの西側に広がるこの地域は、豊かな自然と多様な文化が共存する場所として知られています。

地理

中央ボスニア県は、山々と盆地が織りなす変化に富んだ地形を有しています。県内には、ヴルバス川やボスナ川などの主要な河川が流れ、肥沃な土地を潤しています。また、森林資源も豊富で、木材産業も盛んです。

基礎自治体

中央ボスニア県は、以下の12の基礎自治体で構成されています。

ブゴイノ (Bugojno)
ブソヴァチャ (Busovača)
ドブレティチ (Dobretići)
ドニ・ヴァクフ (Donji Vakuf)
フォイニツァ (Fojnica)
ゴルニ・ヴァクフ＝ウスコプリェ (Gornji Vakuf-Uskoplje)
ヤイツェ (Jajce)
キセリャク (Kiseljak)
クレシェヴォ (Kreševo)
ノヴィ・トラヴニク (Novi Travnik)
トラヴニク (Travnik)
ヴィテズ (Vitez)

これらの自治体は、それぞれ独自の歴史と文化を持ち、中央ボスニア県の多様性を形作っています。

住民構成

中央ボスニア県は、多様な民族が共存する地域です。最大の民族集団はボシュニャク人であり、ヤイツェ、ノヴィ・トラヴニク、トラヴニク、ドニ・ヴァクフ、ブゴイノ、ゴルニ・ヴァクフ・ウスコプリェ、ヴィテズ、ブソヴァチャ、フォイニツァ、キセリャクなどの自治体に多く居住しています。次いで多いのがクロアチア人であり、ヤイツェ、ドブレティチ、ノヴィ・トラヴニク、ヴィテズ、ブサヴァツァ、キセリャク、クレシェヴォ、ゴルニ・ヴァクフ・ウスコプリェ、フォイニツァに多く住んでいます。

1991年の人口構成

1991年時点での人口構成は以下の通りです。

ボシュニャク人: 146,608人 (43.2%)
クロアチア人: 131,744人 (38.8%)
セルビア人: 40,809人 (12.0%)
ユーゴスラビア人: 13,803人 (4.1%)
* その他: 6,738人 (1.9%)

このデータから、中央ボスニア県が多民族共生地域であったことがわかります。しかし、1990年代の紛争によって人口構成は大きく変化しました。

中央ボスニア県は、歴史、文化、自然の豊かさを兼ね備えた魅力的な地域です。紛争の傷跡は残るものの、多民族が共生する社会を目指し、復興に向けて努力を続けています。

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