中央教育委員会 (琉球政府)

中央教育委員会について

中央教育委員会は、琉球政府に設置された教育委員会です。琉球教育法（民政府布令第66号）によって設置され、琉球の教育行政において重要な役割を果たしました。

委員の構成

発足当初、委員の定数は9人とされていました。そのうち8人は行政主席が立法院の同意を得て任命し、残りの1人は立法院文教社会委員会の委員長が兼任しました。その後、1958年に教育委員会法（1958年立法第2号）が制定されたことで、定数は11人に変更され、教育区教育委員による間接選挙制で選出されるようになりました。初の中央教育委員選挙は1958年12月6日に実施されました。

琉球政府における位置づけ

琉球政府には行政事務部局として文教局が存在し、中央教育委員会の事務局的な業務も行っていました。ただし、国家公安委員会と警察庁の関係とは異なり、中央教育委員会と文教局は双方とも行政主席の管轄下にあり、対等な関係でした。

職務権限

中央教育委員会は、政府の教育に関する事務を処理するために、文教局長の助言と推薦を得て、以下の業務を行っていました。

教育政策の設定
教育課程の基準設定
政府立学校の財産の取得、管理、処分
文教局長の任免について、行政主席への推薦または勧告
文教局及び政府立学校、その他の教育機関の職員の任免などの人事
文教局の部課、附属機関、支分部局に関すること
文教局の提出する予算の見積もりを承認
教育に関する立法案を行政主席に提出
法令に基づく規則の制定または改廃
学校が使用する教科書目録の編集
政府立学校以外の学校の設置、廃止、移転の基準の設定
社会教育に関すること
教育に関する法人に関すること
校長、教員その他職員の研修

これらの職務権限を通じて、中央教育委員会は琉球の教育行政を幅広く担っていました。

参考文献

『琉球教育要覧1959』琉球政府文教局、1959年9月30日。
照屋栄一『沖縄行政機構変遷史 明治12年～昭和59年』照屋栄一、1984年8月15日。

関連項目

琉球政府
文教局 (琉球政府)
教育委員会
教育区
教育税

外部リンク

沖縄県公文書館

中央教育委員会は、琉球政府の教育行政において重要な役割を担った機関であり、その活動は今日の沖縄の教育にも影響を与えています。

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