中山丹治郎

中山丹治郎

中山丹治郎は、1853年（嘉永6年）に下野国都賀郡（現在の栃木県下野市）で生まれ、1900年（明治33年）に生涯を終えた、明治時代の弁護士であり政治家です。彼は、衆議院議員、栃木県会議長、宇都宮市会議長などを務めました。

生い立ちと初期の活動

中山丹治郎は、松兵衛の長男として誕生しました。幼少期から法律学を修め、17歳で家督を相続しました。その後、戸長や土地実地測量委員などの公職に携わり、地域社会に貢献しました。

1879年（明治12年）には、代言人（現在の弁護士）の免許を取得し、宇都宮で開業しました。この頃から、彼は自由民権運動に積極的に参加し、新井章吾や塩田奥造らと共に国会開設運動や反三島闘争を推進しました。

自由民権運動への参加

中山丹治郎は、自由民権運動の中心人物の一人として活動しました。1884年（明治17年）には、加波山事件に関与した疑いで一時拘束されましたが、釈放後、容疑者の弁護人を務めました。また、1887年（明治20年）には、条約改正反対運動に参加し、保安条例違反により皇居から三里外への退去を命じられました。

政治家としての活動

1888年（明治21年）に栃木県会議員に選出され、その後5期にわたり在任しました。県会議員としては、副議長や議長を務め、栃木県の教育諮問会員としても活動しました。また、町村連合会議員、宇都宮町会議員、宇都宮市会議員、同議長、所得税調査委員など、地方自治における様々な役職を歴任しました。

1897年（明治30年）には、星亨の辞職に伴う衆議院議員補欠選挙で当選し、自由党に所属して国政にも参加しました。衆議院議員としては1期を務め、議会活動を通じて国政に貢献しました。

死去

中山丹治郎は、1900年（明治33年）12月4日にその生涯を閉じました。彼の死後も、その功績は長く語り継がれています。

参考資料

倉沢瓶城『栃木県弁護士列伝』倉沢瓶城、1894年。
衆議院事務局『第一回乃至第十九回総選挙衆議院議員当選回数調』1936年。
『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 『栃木県歴史人物事典』下野新聞社、1995年。

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