中川放水路橋梁 (総武本線)

中川放水路橋梁

中川放水路橋梁は、新中川に位置する鉄道橋で、東日本旅客鉄道（JR東日本）の総武緩行線を通して小岩駅と新小岩駅を結んでいます。この橋梁の東岸は江戸川区南小岩六丁目に、西岸は上一色二丁目にあたります。新中川の掘削工事に伴い、1956年に架設され、名は当時の河川名「中川放水路」に由来しています。

歴史

この橋梁の歴史は古く、鉄道橋としての重要性が高いことから、土木学会では歴史的鋼橋の一つとして位置付けられています。総武本線は中川放水路橋梁を挟んで、上下の岸に向かって勾配があり地平に降下する線路が敷設されていました。その後、1972年に国鉄の通勤五方面作戦の一環で高架・複々線に整備され、新たに上流側に総武快速線が追加されました。

諸元

中川放水路橋梁は鋼製の鉄道橋で、特にその構造が多様であることが特徴です。1径間複線下路ワーレントラス橋と4径間単線上路プレートガーター桁橋が並行して存在します。具体的な設計は以下の通りです：

• - 橋長: 117.2 m
• - 支間: 16.0 + 19.2 + 46.8 + 19.2 + 16.0 m
• - 線数: 複線
• - 設計活荷重: KS18
• - 鋼重: 208.081 t
• - 着工年度: 1954年（昭和29年）
• - 竣工年度: 1956年（昭和31年）
• - 起業者: 国鉄
• - 管理者: JR東日本
• - 橋梁設計: 国鉄
• - 橋梁製作: 横河橋梁製作所

このように、中川放水路橋梁はその歴史、技術、地域における重要性から、多くの鉄道ファンや歴史愛好家に注目されています。橋の周辺には他の橋梁も点在しており、上流には上一色橋や上一色中橋、下流には辰巳新橋や小岩大橋などがあります。これによって、この橋が位置する新中川の景観は一層の魅力を増しています。

外部リンク

土木学会が発表している「歴史的鋼橋集覧」には、中川放水路橋梁に関する詳細な情報が掲載されています。

中川放水路橋梁は、地域の交通の要所としてだけでなく、歴史的な文脈でも重要な役割を果たしています。多くの人々に利用され続けているこの橋梁は、その存在感と共に日本の鉄道の歴史の一端を担っています。

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