中村城 (土佐国)

中村城（為松城）

中村城は、現在の高知県四万十市丸の内に、中世から近世にかけて存在した日本の城（平山城）の跡です。別名を為松城とも呼ばれ、四万十市の指定史跡となっています。この城は、土佐一条氏の居城として知られています。

歴史

中村城の歴史は、応仁の乱を避けて一条教房が、自身の荘園であった幡多荘の中村に下向したことに始まります。教房はそのままこの地に土着し、元々この地にいた豪族の為松氏を家老として取り立てました。為松氏によって築城されたのが中村城の始まりと考えられています。

その後、一条家は代替わりし、一条兼定の時代になります。しかし、兼定は豊後へ追放され、一条家は長宗我部元親によって攻め滅ぼされることになりました。天正2年（1574年）には、吉良親貞が城主となりますが、わずか2年後に死去しています。

関ヶ原の戦いの後、山内一豊が戦功により土佐一国を与えられ、弟の山内康豊が中村城に入りました。しかし、元和の一国一城令により、中村城は廃城となりました。

城の特徴

中村城は、西に四万十川、東に後川が流れる、中村平野を一望できる丘陵に築城されました。城の面積はおよそ10,586平方メートルで、現在も石垣などの遺構が残っています。石垣は1965年（昭和40年）に発見されたもので、中村藩2代藩主山内政豊の時代、慶長18年（1613年）に修復されたものと考えられています。

現在、城跡は「為松公園」として整備されており、二の丸跡には模擬天守の四万十市立郷土資料館が建てられています。この資料館は、外観が犬山城をモデルに設計されている点が特徴です。

現在

為松公園として整備された中村城跡は、市民の憩いの場として親しまれています。郷土資料館では、中村城の歴史や地域の文化に触れることができ、歴史好きにとっては見逃せないスポットとなっています。

関連情報

所在地: 高知県四万十市丸の内
別名: 為松城
指定: 四万十市指定史跡

関連項目

日本の城一覧

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