中村直幹

中村直幹（なかむら なおき）は、1996年9月19日生まれ、北海道札幌市出身のスキージャンプ選手です。

経歴

中学、高校時代は、1学年上の佐藤幸椰、同学年の小林陵侑、1学年下の伊藤将充らと切磋琢磨しながらも、少年組での優勝は東海大学付属第四高等学校3年時の札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会のみでした。高校卒業後は東海大学へ進学しています。

2013年3月1日に札幌で開催されたFIS公認レースの第84回宮様スキー大会国際競技会で国際大会に初出場を果たしますが、36位、48位という結果に終わります。しかし、同年9月にルシュノヴで開催されたFISカップでは21位、11位と結果を残しました。

2014/15シーズンは、札幌で開催されたコンチネンタルカップに出場し、24位でポイントを獲得。その後、ノルディックスキージュニア世界選手権アルマトイ大会に出場しました。

2015/16シーズンには、コンチネンタルカップ札幌大会で3戦連続ポイントを獲得し、ワールドカップ札幌大会でデビュー。2日目には25位となり、ワールドカップポイントを獲得しました。ジュニア世界選手権ルシュノフ大会2016では、団体で銅メダルを獲得。3月には伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会で成年組初優勝を果たし、大倉山の冬季新プロフィール下における男子の初代バッケンレコード保持者となりました。

2016/17シーズンは、全日本スキー選手権ノーマルヒルなど国内で4勝を挙げ、2017年冬季ユニバーシアードのスキージャンプ男子個人では金メダルを獲得。札幌で開催された2017年アジア冬季競技大会ではラージヒル、団体で金メダルを獲得するなど、飛躍のシーズンとなりました。

2018/19シーズンは、ワールドカップ開幕から海外遠征メンバーに選出され、シーズンを通してワールドカップに出場し、総合39位。世界選手権のメンバーにも初選出されました。

2019年3月に東海大学を卒業後、環境問題に取り組む新会社「フライング・ラボラトリー」を設立し、スポンサー契約を得ながらスキージャンプを続けています。同シーズンの夏はコンチネンタルカップから参戦し、シュチンスク大会で2戦連続2位、サマーグランプリではクールシュヴェル大会で3位、ザコパネ大会の男子団体で優勝しました。冬はワールドカップ海外遠征メンバーとして参戦し、総合43位でシーズンを終えました。

2020/21シーズンは、コロナ禍でサマージャンプ国内戦が10月以降の開催となりましたが、札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会で優勝、NHK杯で2位となりワールドカップへ。ワールドカップでは序盤は苦戦するも、後半に調子を上げ、総合34位。フライング団体戦では20年ぶりの表彰台となる2位に貢献しました。スキーフライング世界選手権にも初出場し、個人35位、団体5位。世界選手権では男子団体のメンバーに選出され、4位に貢献しました。

2021/22シーズンは、ワールドカップにフル参戦し、ニジニ・タギル戦で4位となり、総合31位。団体戦ではザコパネ大会で3位。北京オリンピック代表にも初めて選ばれ、個人ノーマルヒル38位、個人ラージヒル29位、男子団体ラージヒル5位となりました。

2022/23シーズンは、ワールドカップ・ルカ大会で3位となり、自身初の個人表彰台を獲得。総合成績は自己最高の24位。世界選手権では、個人ノーマルヒル25位、個人ラージヒル29位、男子団体ラージヒル7位、混合団体ノーマルヒル5位でした。

2023/24シーズンは、国内戦で札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会および全日本選手権ノーマルヒルを制覇。ワールドカップは腰痛により一部欠場し、総合56位。フライング世界選手権では個人35位、団体5位となりました。

主な競技成績

オリンピック：2022年北京オリンピック出場
アジア冬季競技大会：2017年札幌大会 男子個人ラージヒル、男子団体ラージヒルで金メダル
世界選手権：2021年オーベルストドルフ大会 男子団体ラージヒル4位
フライング世界選手権：2020年プラニツァ大会 団体5位
ジュニア世界選手権：2016年ルシュノヴ大会 男子団体3位
ユニバーシアード：2017年アルマトイ大会 男子個人、混合団体で金メダル
ワールドカップ：通算3位1回
サマーグランプリ：通算3位1回、男子団体優勝1回
コンチネンタルカップ：通算2位2回
国内大会：札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会、伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会、全日本スキー選手権などで優勝多数

中村直幹は、国内のみならず国際舞台でも活躍を続ける、今後の更なる飛躍が期待されるスキージャンプ選手です。

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