中田政美

中田 政美について

中田政美（なかた まさみ、1901年1月20日 - 1976年7月15日）は、大正から昭和の時代にかけて活躍した日本の官僚であり、政治家でもあります。彼は衆議院議員としても知られ、特に建設事務次官としての業績が著名です。

生い立ちと初期の経歴

鳥取県に生まれた中田政美は、自作農の家に育ちました。1915年には地元の安井尋常高等小学校を卒業後、村役場での勤務を始めます。1920年には八頭郡の書記となり、翌年には普通文官試験に合格します。これを経て、彼は官僚としての道を歩むことになります。

1922年には徴兵され、輜重兵第16連隊に配属され、まもなく満期で除隊となります。その後は簡易保険局に転職し、さらには復興局にて経理部主計課に配属されます。1928年には中央大学法科を修了し、試験に合格して官僚としての地位を一層固めていきます。

官僚としての活動

中田は、その後も多様な職務を歴任し、高知県の庶務課長や社会局の職業課に勤務しました。1942年には南方軍の司政官として派遣され、マライの軍政に関与、終戦を迎えるまでには昭南特別市民生部長に就任するなど、戦争の混乱期にも重要な役割を果たしました。

戦後の1946年には復員し、戦災復興院の建築局長になった後、続いて特別建設局長や建設院総務局長、建設省総務局長を歴任します。1950年には建設事務次官に就任し、公共事業における重要な決定に携わりました。

政治家としての活動

建設事務次官としての経歴に続けて、1952年の衆議院議員総選挙において自由党公認で出馬し、当選を果たしました。彼は在任中に自由党政調会の国土部長を務めましたが、次回選挙では惜しくも落選となります。

晩年と業績

中田政美は政治から退いた後も、住宅宅地審議会長、特定法人日本勤労者住宅協会理事長、中央大学の理事など、さまざまな役割を果たし続けました。彼の専門知識と経験は、さまざまな分野に影響を与え、多大な功績を残しました。

家族と伝記

中田の妻は内務官僚の中田文子で、彼の生涯や業績については、1978年に発行された中田政美追想録などに詳しく記されています。彼の人生は日本の官僚制度や建設業界の発展において重要な意義を持ち、今なお多くの人々に影響を与えています。

中田政美は、1948年の人事興信録や1990年の議会制度百年史などの資料にもその名前が記されており、歴史に名を刻んだ政治家であり官僚として評価されています。

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