中田橋 (富山県)

中田橋（なかだはし）

中田橋は、富山県高岡市に位置する庄川に架かる重要な橋であり、主要地方道富山戸出小矢部線の車道橋および一般県道富山庄川小矢部自転車道線の歩道橋として機能しています。これらの道は地域の交通を支える大変重要な役割を果たしています。

橋の構造と特徴

車道橋の詳細

中田橋の車道橋は、鋼製の2+3+3径間連続箱桁橋で設計されています。全長は514.200メートル、幅員は8.700メートルで、車道の幅は7.500メートルとなっています。橋の支間割は、55.000メートルと61.500メートル、61.550メートル、93.000メートル、さらに再び61.550メートル、61.500メートル、62.000メートル、そして最後に55.000メートルというように、細かく設定されています。また、総鋼重量は1,618.245トン、床版には鉄筋コンクリートが使用されています。施工は川田工業と佐藤鉄工によって行われ、架設工法にはトラッククレーンベント工法が採用されました。

歩道橋の特徴

中田橋には、歩道橋としての側道橋が設けられており、これはゲルバー鈑桁橋形式で幅員は5.5メートルです。歩行者専用の通行路として、安全に利用できるよう配慮されています。

歴史的背景

昔、中田橋が建設される以前は、渡し舟によって庄川を渡っていたと言われています。1886年に最初の私設の木製賃取橋が架かり、その長さは当時の県内で最も長い橋でした。最初は『雄神橋』という名前でしたが、1900年には中田町にちなんで現在の名前に変更されました。その後、1912年には富山県に買われ、通行料が無料となりました。

現代の中田橋が完成するまでには、木製の橋が繰り返し流失しながらも、鉄筋コンクリート橋の計画が1939年に始まりました。しかし、戦争の影響により計画は遅れ、1946年には再び木製の橋が架けられました。

1956年に歩道橋が車道として供用され、1979年には現在の車道橋が完成しました。この橋は消雪装置も備わっており、雪の多い地域においても安心して利用できるよう工夫されています。

結び

中田橋は歴史的な意義や交通の利便性を兼ね備えた橋であり、高岡市にとって欠かせない存在です。地域の人々に愛され続ける中田橋は、今後もその重要な役割を果たしていくことでしょう。

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