中田浩二 (俳優)

中田浩二：多才な才能で魅せる俳優・声優の世界

中田浩二（なかた こうじ）は、1939年1月26日生まれ、兵庫県神戸市出身の俳優、声優、ナレーターです。劇団櫂を主宰し、むさしの声優学院の代表も務めるなど、後進の育成にも力を注ぎました。そのキャリアは舞台、テレビドラマ、アニメ、吹き替えと多岐にわたり、幅広い分野で才能を発揮しています。

若き日の出会いと演劇への情熱

6歳で戦争の疎開を経験し、島根県で自然に触れた少年時代を過ごしました。大阪府立北野高等学校では、当初は人見知りで悩んでいたものの、演劇部に入部したことが転機となり、赤面症を克服。演劇コンクールでの優勝経験を通して、芝居の道を志すことを決意します。早稲田大学第一文学部演劇科を卒業後、劇団青年座に入団し、俳優としてのキャリアをスタートさせました。

声優としての才能開花

劇団青年座での活動中、東北新社からの声かけで西部劇のアテレコに挑戦したことがきっかけで、声優としての活動も開始します。当初は吹き替えの知識がなかったものの、『FBI』でのレギュラー出演を通して、声優としての基礎を学びました。その後も数々の作品で重厚なバリトンボイスを披露し、声優としての地位を確立していきます。

劇団櫂の創設と後進の育成

1976年には、自らが主宰する劇団櫂を創設し、舞台作品『黒念仏殺人事件』で文化庁芸術祭優秀賞を受賞するなど、演出家、プロデューサーとしての才能も発揮しました。また、2003年には、むさしの声優学院（現：むさしのボイス&アクターズ塾）を設立し、後進の育成にも尽力。多くの声優や俳優を輩出しています。

主な出演作品

俳優としての出演

テレビドラマでは、『銭形平次』、『大河ドラマ』、『暴れん坊将軍』などの時代劇から、『太陽にほえろ!』、『ゴリラ・警視庁捜査第8班』などの現代劇まで、幅広い作品に出演しています。映画では、『歌え若人達』、『わが道』などに出演しました。

声優としての出演

アニメ作品では、『忍風カムイ外伝』のカムイ役、『エースをねらえ!』の宗方仁役など、数々の代表作があります。海外ドラマの吹き替えでは、アラン・ラッド、ジェフリー・ハンター、ロバート・ワグナーなどの俳優の声を担当しました。特に『キャプテン・スカーレット』のキャプテン・スカーレット役は、多くのファンに愛されています。

人柄と才能

声種はバリトンで、アテレコ業では仲村秀生を兄貴分として尊敬し、仕事に対する姿勢やスタジオでのマナーなどを学んだそうです。特技は空手と関西弁、趣味は水泳と卓球という一面も持ち合わせています。その多才な才能と魅力的な人柄で、多くの人々を魅了し続けています。

中田浩二は、俳優、声優、ナレーターとして、数々の名作に出演し、日本のエンターテイメント界に多大な貢献をしました。その功績は、後世に語り継がれることでしょう。

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