中西百重

中西百重: 日本女子プロレスの先駆者

中西百重（なかにし ももえ）は、日本の女子プロレス界で輝かしいキャリアを持つ元プロレスラーです。1980年7月7日生まれで、出身地は大阪府藤井寺市です。彼女は実名を大江百重（おおえ ももえ）とし、父はジャパンプロレス2000のオーナーである中西重蔵という、プロレス一家に生まれました。彼女の長女はアイドルグループ「キミと永遠に」のメンバー、睦月まるとして活動しています。

経歴・戦歴

百重は、栗栖正伸が代表を務める「栗栖ジム」にてプロレスを学び、1996年に全日本女子プロレスのオーディションに合格しました。その後、同年7月14日に東京の後楽園ホールで高橋奈苗との試合でプロレスデビューを果たします。身長は高くありませんが、優れた運動神経と確かなプロレスセンスをもっており、全女が一時期の苦境を乗り越えた後のエース的存在として活躍しました。

2000年には同団体で納見佳容、脇澤美穂、高橋奈苗（脇澤引退後は西尾美香）と共に「キッスの世界」としてCDデビューも果たしました。だが、全日本女子プロレスが活動を休止する前の2003年には退団し、その後フリーランスの道を歩むことになります。フリーランスとしての初期にはM's Styleを結成しましたが、2005年1月7日に大江慎と結婚し、そのタイミングで現役を引退します。現在、彼女は4人の子供を育てており、長女がアイドル活動を行っています。

復帰と近年の活動

引退後もプロレスへの情熱は消えず、2011年にはアイスリボン後楽園ホール大会で再びリングに立つことになりました。その際、かつて全日本でシングル王座を争ったさくらえみとエキシビジョンマッチを行い、6年ぶりの実戦に挑みました。この試合ではモモ☆ラッチとジャーマン・スープレックス・ホールドを披露し、観客を沸かせました。

その後も活動は続き、2014年には新木場1stRINGでの興行に出場し、高橋奈苗とのタッグを復活させて偉業を成し遂げました。さらに、2020年3月には、スターダムの無観客イベントにて時間差バトルロイヤルに参戦し、新たな技であるムーンサルトプレスを披露しました。

2021年にはスターダム10周年を記念した日本武道館大会、2023年の横浜アリーナスターダム大会にも参加し、依然としてプロレス界に名を残す存在であることが証明されました。

得意技

中西百重が得意とした技には、「モモ☆ラッチ」があります。これは高角度後方回転エビ固めの入りから、上半身を捻ると同時に前方回転するユニークな技です。また、「裏モモ☆ラッチ」や回転キックの「モモ☆OK」、さらにはドラゴンスープレックス、ジャーマンスープレックス、モンゴリアンチョップ、三角飛びブランチャーなど、多様な技術を駆使する選手でした。

タイトル歴

彼女のプロレスキャリアには数多くのタイトル獲得歴があります。NWAパシフィック女子、NEO認定シングル王座、AtoZ世界王座、WWWA世界シングルおよびタッグ王座など、多岐にわたるタイトルを獲得しました。また、女子プロレス大賞も受賞しており、その実力と存在感は多くのファンに支持されています。

現在

現在は子育てに奮闘しながら、時折プロレスイベントにも参加している中西百重。彼女のブログやSNS（X（旧Twitter）やInstagram）でも、その人柄や家庭の様子が覗えます。プロレス界での輝かしい軌跡と、母としての生活を両立させる彼女は、多くの人々にとって励みとなる存在です。

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