中部方面特科隊

中部方面特科隊の概要と歴史

中部方面特科隊（ちゅうぶほうめんとっかたい）は、陸上自衛隊の特科部隊であり、愛媛県松山市に位置する松山駐屯地に駐屯していました。この部隊は、陸上自衛隊の中部方面隊に直轄されており、2024年の3月20日に廃止されるとともに、中部方面特科連隊の第4特科大隊として再編されました。このような変遷を経て、約6年間の活動に幕を下ろしました。

編成と運用の特徴

中部方面特科隊は、第14旅団の機動旅団への改編に伴い、2018年3月に設立されました。設立当初からこの部隊は平時には第14旅団に隷属し、有事の際には方面総監に直属する形での特異な運用がされていました。この運用形態は、西部方面対舟艇対戦車隊と類似しています。

また、部隊の編成は、他の方面特科隊が主に団規模の隊編成（甲）であるのに対し、中部方面特科隊はやや小規模な師団や旅団特科隊に準じた編成（丙）となっていました。これには、本部管理中隊と3つの射撃中隊が含まれており、指揮官は1等陸佐が担い、松山駐屯地司令も兼任していました。

歴史的経緯

中部方面特科隊は、2018年の設立から2024年の廃止に至るまでの間、多くの任務を遂行してきました。これは、もともと存在していた第14特科隊の後継として編成されたもので、以降は次第にその役割を確立していきました。

廃止の経緯

2024年3月20日、中部方面特科隊は正式に廃止され、同時に中部方面特科連隊の第4特科大隊と再編されました。この再編は、防衛力整備計画の一環として、他の特科連隊及び特科隊が統合され、効率化が図られた結果です。

装備と組織

中部方面特科隊の編成には、本部管理中隊と3つの射撃中隊が組み込まれていました。具体的な内容は以下の通りです：

• - 本部管理中隊

- 対砲レーダ装置 JTPS-P16
- 気象測定装置 JMMQ-M5

• - 第1射撃中隊

- 155mmりゅう弾砲 FH70
- 中砲けん引車

• - 第2射撃中隊

- 155mmりゅう弾砲 FH70
- 中砲けん引車

• - 第3射撃中隊

- 155mmりゅう弾砲 FH70
- 中砲けん引車

また、整備支援は中部方面後方支援隊第301特科直接支援隊によって行われ、この組織は2018年から活動を開始していました。

警備隊区

中部方面特科隊は、松山市をはじめ、東温市、伊予市、松前町、砥部町、久万高原町などの地域を警備対象としていました。各射撃中隊にもそれぞれの担当エリアが定められ、西条市、今治市、八幡浜市等の市町を含む広範囲を監視・防衛していました。

まとめ

中部方面特科隊は、愛媛県松山市に拠点を置き、さまざまな任務を遂行してきた自衛隊の重要な部隊でした。その役割と歴史を振り返ることで、防衛に対する意識が高まることが期待されます。

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