久世広明

久世広明（くぜ ひろあきら）は、江戸時代中期に活躍した大名であり、下総国関宿藩の第4代藩主です。彼は、寺社奉行、大坂城代、京都所司代といった幕府の要職を歴任し、最終的には老中として幕政に深く関与しました。

生い立ちと家督相続

久世広明は、大身旗本である久世広武の長男として生まれました。実父の広武は、土井利良の三男として生まれ、旗本久世家の養子となった人物です。広明は幼名を熊太郎と名付けられました。寛保3年（1743年）に、本家である関宿藩主の久世暉之の養嗣子となり、同年、8代将軍徳川吉宗に御目見えしました。寛延元年（1748年）には、暉之の隠居に伴い家督を相続し、関宿藩主となりました。

幕府での要職歴任

家督相続後、広明は幕府の要職を歴任しました。まず、明和2年（1765年）に寺社奉行に就任しました。その後、明和6年（1769年）には大坂城代に転任し、安永6年（1777年）には京都所司代に任命されました。天明元年（1781年）には老中に抜擢され、天明5年（1785年）に55歳で亡くなるまで、その職を務めました。広明の墓所は、東京都豊島区巣鴨の本妙寺にあります。

年表

1731年（享保16年）：12月23日、誕生。
1739年（元文4年）：徳川吉宗の伽衆となる。
1765年（明和2年）：8月21日、寺社奉行に就任。
1769年（明和6年）：9月24日、寺社奉行を免職、9月28日、大坂城代に就任。
1777年（安永6年）：9月15日、大坂城代を免職、京都所司代に就任。
1781年（天明元年）：京都所司代を免職、9月18日、老中に就任。
1785年（天明5年）：1月24日、老中在職中に死去。享年55歳。

系譜

実父：久世広武
実母：松平忠根の娘
養父：久世暉之
正室：岡部長著の娘
子女：
久世広誉（長男）
久世広備（六男）
長谷川勝孚（七男）
土井利豊（八男）
久世広才（九男）
鈴木重逵（十一男）
松平広徳（十二男）
久世広侶（十三男）
久世広楽正室
久世満喜子 - 伊達村芳正室
* 久世広孝正室

久世広明は、その生涯を通じて幕府の要職を歴任し、江戸時代中期の政治に重要な役割を果たしました。彼の事績は、当時の政治状況を理解する上で欠かせないものと言えるでしょう。

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