1743年

1743年の出来事

1743年は、さまざまな国際的な出来事が起こった年であり、特に西洋諸国においては戦争や外交の変動が目立ちました。以下に、この年の主要な出来事を概観します。

カレンダーと干支

1743年は火曜日から始まる平年で、干支は癸亥にあたります。また日本では寛保3年、皇紀2403年、中国の清では乾隆8年の年とされます。

できごと

大彗星の発見

年末にはクリンケンベルグ彗星が観測され、この彗星は翌年にかけて注目を集めました。特に天文学の進展に寄与したのは、観測者たちの努力によるものです。

ペストの流行

イタリアではメッシーナでペストの大流行が発生し、4万8000人の死亡者を出しました。これにより、地域社会は大きな打撃を受け、他の国々でも疾病対策が強化されるきっかけとなりました。

各国の動向

オスマン帝国では、アヤソフィアの北東部にオスマン・バロック建築のイマレットが建設され、社会インフラの整備が進められていました。また、ナーディル・シャーは、イギリスの冒険家ジョン・エルトンを海軍造船所長に任命し、カスピ海沿岸での建設プロジェクトが進行していました。

日本では江戸幕府が甘藷の栽培を奨励し、大坂に金相場会所が設立されたことも注目すべき出来事です。このような経済的な動向は、後の日本において重要な影響を与えました。

戦闘と外交

1743年には、オーストリア継承戦争が続いており、デッティンゲンの戦いがバイエルンで行われました。この戦闘はイギリスとオーストリアの連合軍がフランス軍を撃破する重要な戦いで、イギリス国王としては最後の戦闘参加となりました。

スウェーデンとロシア間では、ロシア・スウェーデン戦争が続き、フィンランドの領有権に関わる交渉が進められました。これにより、地域の政治状況は大きく変わり、戦後の平和の枠組みを決定づける要因となりました。

文化的な進展

文化面では、フランスのオペラやバレエが盛んで、特に2月にはジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエによるコミック・バレエが初演され、エンターテインメントの発展にも寄与しました。また、ライプツィヒでは世界最古の民間オーケストラが設立されており、音楽文化の面でも重要な年であったと言えます。

誕生と死

この年に生まれた著名人には、トーマス・ジェファーソン（後のアメリカ大統領）やルイジ・ボッケリーニ（イタリアの作曲家）などがいます。死亡者の中には、フランス王国の宰相アンドレ＝エルキュール・ド・フルーリーや、日本の松前藩第6代藩主松前邦広が含まれています。

結論

1743年は、国際的な動向や文化的な発展が交錯する重要な年でした。様々な国での出来事は、それぞれが持つ歴史的背景の上に成り立っており、今後の歴史に多大な影響を与えることとなります。この年の出来事を知ることは、当時の国際情勢や文化に触れる良い機会です。

もう一度検索