久保隼

久保 隼（くぼ しゅん）について

久保隼（1990年4月8日生まれ）は、日本の元プロボクサーで、特にWBA世界スーパーバンタム級レギュラー王者として知られている選手です。彼は京都府京都市出身で、京都府出身では初の世界王者となりました。所属は真正ボクシングジムで、彼のボクシングキャリアは父の影響を受けたことから始まります。

ボクシングの始まり

久保はアマチュア選手だった父の影響でボクシングに親しみ、高校に進学後は南京都高校でボクシング部の主将を務めました。高校時代には全国高校総体のフェザー級で準優勝を果たします。先輩の村田諒太に勧められ、東洋大学へ進学しましたが、教員を目指すも教員免許取得には至らず、3年でボクシング部を退部、卒業後にプロ転向を決意します。

プロボクシングのキャリア

久保は卒業後、元WBC世界フライ級王者のマルコム・ツニャカオに紹介され、真正ボクシングジムでプロボクサーとしてのキャリアをスタートしました。彼のデビュー戦は2013年5月17日、神戸市立中央体育館で行われたヨドソン・カムノイとのフェザー級6回戦で、2回TKO勝ちを収め、華々しいスタートを切りました。以降、彼は順調に勝ち星を重ねていきます。

特に注目されるのは、2015年に行われたOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦での勝利です。和氣慎吾の王座返上に伴いチャレンジし、5回TKO勝ちを収め、見事に王座を獲得しました。その後もオーストラリアのベンジー・スガノブと対戦し、初防衛に成功するなど、彼のボクシングキャリアは波に乗っていきました。

世界タイトルへの挑戦と頂点

久保は2017年4月9日、大阪府立体育会館でWBA世界スーパーバンタム級レギュラー王者のネオマール・セルメニョと対戦し、11回TKO勝ちを収めて王座を獲得しました。これは彼にとって大きな成果であり、久保は神戸市から「神戸市スポーツ特別賞」を受賞。名実ともに実力派ボクサーとしての地位を確立しました。

しかし、2017年9月に彼は王座初防衛戦でダニエル・ローマンにTKO負けを喫し、王座から陥落します。この敗北は久保にとって大きな試練となりましたが、彼は再起を期す決意を固めます。

その後のキャリアでも、久保は精力的に試合を行い続け、再び上位を目指しましたが、2022年には元日本フェザー級王者の佐川遼にKO負けを喫し、再起は果たせませんでした。2022年6月には引退を表明しました。

戦績とタイトル

久保隼のプロボクシングの戦績は、18試合中15勝（10KO）、3敗となっています。獲得したタイトルには、第42代OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座（防衛2回）、WBA世界スーパーバンタム級レギュラー王座が含まれます。彼のキャリアは多くの後進に活力を与え、ボクシング界での影響を今も与えています。

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