久婦須川

久婦須川（くぶすがわ）

久婦須川は、一級河川として富山県と岐阜県を流れています。この河川は、岐阜県に入ると万波川（まんなみがわ）と改名します。源流は白木峰の南側の稜線に位置しており、神通川水系に属する井田川の支流でもあります。

地理

久婦須川の流域は主に山地で構成されており、そのため流域の人口は非常に限られています。特に、八尾町の桐谷集落では、湖水層が地表に見つかることから、かつてこの地区にはいくつかの湖が存在していたと考えられています。この地層からは古生代の化石が多く発見されることもあり、地質学的にも注目されています。

源流の万波高原はおおよそ標高1100メートルの地点にあり、ここには定住者はいませんが、農作物として大根などの畑作が行われています。この高原から流れ出る水は、流域全体に恩恵をもたらしています。

また、中流部である八尾町桐谷には「ガット出の水」という湧水が存在し、その美味しさから平野部からも多くの訪問者が水を汲みに訪れるスポットとなっています。さらに、河川が下流に進むにつれて、いくつかの河岸段丘が形成されており、それらの土地は農業に利用されています。

自然環境

久婦須川の周辺には、標高500メートル付近の河原に富山県唯一のドロノキやオオバヤナギの群落が見られます。かつては庄川沿いにもこれらの樹木が存在していましたが、現在はダムによってその姿を消しています。この地域の単一樹木の被植率は70%に達しており、自然環境の保護と維持が図られていることがうかがえます。

主な支流

久婦須川の主要な支流には白木谷があり、ここも白木峰の北側稜線を源流としています。また、流域にはゴミ谷という名称の支流があります。河川の利用についても、さまざまな視点からの研究が進んでいます。

ダム

流域には久婦須川ダムも存在し、水資源の調整や治水に重要な役割を果たしています。これらのダムは、河川流域の自然環境に対する影響を最小限に抑えつつ、地域社会への貢献も目指しています。

流域の観光名所

久婦須川流域には多くの観光スポットが点在しています。白木峰や赤倉池は美しい自然を背景にしたハイキングコースとして人気があります。また、富山市内にある八尾化石資料館では、地域の独特な地質や化石に関する情報が展示されており、訪れる人々にとって学びの場となっています。観光地を巡ることで、久婦須川の魅力を多角的に体感することができます。

結論

久婦須川はその美しい自然環境と貴重な地域資源を有しており、流域住民と訪問者にとって大切な存在となっています。今後も環境保護と地域振興を両立させるための取り組みが期待されます。

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