久津知子

久津知子

久津知子（ひさつ ともこ、1972年11月23日 - ）は、かつて日本将棋連盟に所属していた女流棋士です。北海道札幌市出身で、勝浦修九段門下。女流棋士番号は15（2011年3月31日までは31）でした。

棋歴

久津は、将棋が盛んな家庭環境で育ちました。父親が経営する将棋クラブと同じフロアに住み、北海道札幌星園高等学校在学中は、学校から帰ると将棋に打ち込む日々を送っていました。その努力が実り、1989年には第25回高校選手権女子個人戦で優勝を果たします。

1990年、女流育成会に入会。月に一度、北海道から東京へ通いながら研鑽を積みました。そして、1992年秋に二十歳でプロデビューを果たし、勝浦修門下となりました。当時、女流棋士会からプロへの昇格枠が2名から1名に減らされるという状況でしたが、それがかえって将棋への集中力を高める要因になったと述べています。

1993年度には、初参加となった第20期女流名人位戦C級リーグで好成績を収め、B級へ昇格します。その後、不調の時期もありましたが、2000年度には第28期女流名人位戦予選を勝ち抜き、再びB級へ復帰しました。

2003年度、第26期女流王将戦では予選を突破し、本戦でも1勝を挙げています。第16期（2005年度）女流王位戦では、初のリーグ入りを果たし、矢内理絵子に勝利するも、2勝3敗でリーグ残留はなりませんでした。第33期（2006年度）女流名人位戦では2度目のB級復帰。第3期（2009年度）マイナビ女子オープンで本戦初出場を果たしました。

2018年3月31日をもって現役を引退。

人物

久津は、師匠である勝浦修と同じ北海道出身であり、棋士の野月浩貴、金沢孝史も同じく北海道出身で勝浦門下です。そのため、久津は北海道における将棋の普及に特別な思いを持っており、普及活動にも熱心に取り組んでいました。ちなみに、北海道出身以外の同門の棋士には、十八世名人の資格を持つ森内俊之や広瀬章人がいます。

昇段・昇級履歴

1990年00月00日 - 女流育成会入会
1992年10月01日 - 女流2級（女流育成会1位）
1994年04月01日 - 女流1級（女流名人位戦B級リーグ入り）
2001年04月01日 - 女流初段（年間13局指し分け以上〈7勝以上〉／2000年度 8勝4敗、女流通算57勝69敗）
2016年06月29日 - 女流二段（勝数規定／女流初段昇段後60勝、女流通算117勝）
2018年03月31日 - 引退（女流棋士引退規定）
2023年04月01日 - 女流三段（引退女流棋士昇段規定）


引退後も、その功績が讃えられ、2023年には女流三段に昇段しました。

関連項目

将棋の女流棋士一覧

もう一度検索