乙女渓谷

乙女渓谷

乙女渓谷は、岐阜県中津川市加子母に位置する、木曽川水系飛騨川の支流である白川（加子母川）の源流域に広がる美しい渓谷です。標高約900mの場所に位置し、裏木曽県立自然公園内にあります。小秀山の南南東2.1kmに位置する前山を水源とし、阿寺山地の西面に位置しています。

乙女渓谷の森

乙女渓谷の森は、岐阜県の生活環境保全林の一つとして指定されています。加子母川南東部の一ノ谷と二ノ谷の流域一帯が区域となっており、周辺の山域はヒノキなどの産地として知られています。2000年から2004年にかけて、岐阜県の生活環境保全林整備事業により、乙女渓谷キャンプ場から夫婦滝（男滝）までの二ノ谷沿いに木製階段状の遊歩道が再整備されました。この遊歩道は小秀山の登山道も兼ねており、4月中旬頃には乙女渓谷山開きが行われます。渓谷沿いの遊歩道ではマイナスイオンを浴びることができ、ホンシャクナゲの群生地や避難小屋もあります。

乙女渓谷森林スポーツ林

シャクナゲ、ミヤマツツジ、コブシなどの花々に彩られた渓谷は、優れた自然景観を呈しています。渓流沿いにはキャンプ場が整備されており、森林スポーツを楽しむ場としても利用されています。

乙女渓谷キャンプ場

乙女渓谷キャンプ場は、加子母森林組合が運営管理するキャンプ場です。開設期間は7月中旬から8月末までで、バンガローやあすなろ、森のまなび舎などの宿泊施設、登山者向けの有料駐車場などが用意されています。加子母川右岸のニノ谷合流点には中央管理棟があり、小秀山ニノ谷ルートの登山口（登山届提出所）および夫婦滝遊歩道の入口となっています。

乙女渓谷の滝

乙女渓谷とその上流部には、数々の滝や淵があります。乙女淵、編笠淵、めんぱ淵（碧水湖）など、それぞれに特徴のある美しい淵が見られます。夫婦滝の男滝と女滝の両方を見渡せる展望台への遊歩道も整備されており、滝の迫力を間近に感じることができます。

夫婦滝

夫婦滝は、乙女渓谷二ノ谷にある、男滝（落差80m）と女滝からなる2条の滝の総称です。その名の通り、寄り添うように流れ落ちる姿は圧巻です。冬期には滝が全面凍結し、氷瀑となることもあります。

交通・アクセス

乙女渓谷へは、国道257号から渓谷のキャンプ場に至る市道を利用します。

公共交通機関を利用する場合は、濃飛バス下呂市内路線（下呂加子母線）の舞台峠バス停から北東4.2km、JR東海高山本線下呂駅から東南東11km、JR東海中央本線中津川駅から北北西33kmの位置にあります。また、中央自動車道中津川インターチェンジからは北北西35kmの位置にあります。

脚注

参考文献:
『日本三百名山』毎日新聞社、1997年3月。ISBN 4620605247。
与呉日出夫『名古屋周辺の山』（改訂新版）山と溪谷社、2010年7月。ISBN 9784635180177。

関連項目

白川
渓谷
小秀山

関連リンク

乙女渓谷・二の谷

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