乾正行

乾 正行の生涯と家族背景

乾正行（いぬい まさゆき）は、江戸時代初期の土佐藩士で、土佐乾氏の第2代目にあたります。彼は元々永原刑部一照の次男として生まれ、その後、養子となることで乾氏の一員となりました。彼の家禄は300石で、妻は毛利治郎右衛門の娘という家柄との婚姻がありました。また、家紋は「榧之内十文字」とされています。

来歴の詳細

永原刑部一照の長男は永原但馬一長でしたが、後に彼は改易されてしまいます。正行はその弟にあたるため、改易の影響を受けずに済みました。彼は初めに「永原平九郎」と名乗り、その後、養父の乾加兵衛正信の名を受け継いで「乾平九郎正行」に改名しました。

養父である正信が他界すると、正行はその地位を継ぎ、高1000石の家儀のうち300石を相続しました。1614年には江戸での城の普請に参加し、重要な役割を果たしましたが、1650年に病により他界しました。

家族構成

正行の家族について簡単に紹介します。養父の正信は加兵衛と呼ばれ、養母は服部勘解由の娘でした。正行自身には3人の息子があり、それぞれが歴史に名を刻む人物となりました。

• - 長男：乾正祐（與三兵衛尉）

彼の子孫は板垣退助にあたり、土佐藩の重要な歴史人物の一人です。

• - 二男：乾正直（市郎兵衛尉）

正直の子孫には乾正厚が存在します。

• - 三男：乾友正（源五郎）

友正の系統からは乾六一が名を馳せています。

歴史的影響

乾正行の家系は江戸時代の土佐藩において、重要な役割を果たしました。特に、長男の正祐は明治維新を経て、土佐藩士としての名声を高めました。正行の血筋がその後も続いていく中で、彼の生き方や志が子孫に受け継がれていったことでしょう。

正行自身が直接的に記録に残ることは少ないものの、家族が残した歴史は土佐藩の基盤を支えていたことは確かです。家族のつながりや役割は、江戸時代の維新から近代にかけての歴史にも影響を与えました。

参考文献

本稿では、以下の資料を参照しました。

• - 『南路志』巻50。
• - 『御侍中先祖書系圖牒』高知県立図書館寄託文書、1826年。

このように、乾正行の一生は、土佐藩の一部として彼の時代の歴史を紐解くうえで欠かせない存在であったと言えるでしょう。

もう一度検索