亀岡高夫

亀岡高夫の生涯

亀岡高夫（かめおか たかお、1920年1月27日 - 1989年3月13日）は、日本の政治家であり、自由民主党に所属して衆議院議員として10期にわたり活躍しました。彼は第4代建設大臣および第35代農林水産大臣を務めました。亀岡の出身地は福島県伊達郡桑折町で、彼の家族は長らく養蚕業を営んでいましたが、父の代に経済的な困難に直面し、事業が破産に至りました。

幼少期と学生時代

1937年、亀岡は旧制福島県立保原中学校を首席で卒業しましたが、学費がかからない陸軍士官学校に進学することを選びました。この選択は、その後の彼の人生に大きな影響を与えることになります。1940年に陸軍士官学校を卒業後、第2師団歩兵第16連隊に配属され、中国大陸に従軍しました。

彼は太平洋戦争の間、数回にわたり戦場を転戦し、ガダルカナル島で重傷を負ったものの生還しました。終戦時に少佐として復員した後、商売に挑戦しますが、失敗して結核を患い、2年以上の闘病生活を余儀なくされました。

政治への志向

戦友の死を無駄にしないと誓った亀岡は、平和国家の実現を目指して政治運動に参加します。1950年には、雪国の貧困を解消し豊かな農村を実現するために積雪寒冷地帯両院議員連盟を結成し、事務局長に就任しました。彼は積雪被害の問題を国会に訴え、東北地方農業振興法や積雪寒冷特別地域道路交通確保特別措置法の制定に貢献しました。

政治家としての活動

1960年に第29回衆議院議員総選挙に旧福島1区から立候補し、初当選を果たします。その後、10回にわたり再選を重ねました。彼は自民党内で佐藤派や田中派を経て、創政会や経世会の結成にも参加しました。

郵政政務次官や内閣官房副長官を歴任した後、建設大臣として中央自動車道の騒音問題に取り組み、合理的な解決策を見出しました。さらに、都市環境の改善に向けた法案の成立に尽力しました。

農林水産大臣としては、食糧管理法の改正や、自然災害対策、林業や水産業の振興に取り組みました。彼の訪中の際には、中国の副首相から共同研究の提案を受け、研究者を派遣するなど、バイオテクノロジーの発展にも寄与しました。

晩年と死

1989年、昭和天皇の大喪の礼に参列した後、体調を崩し、3月13日に東京都板橋区の医療機関で亡くなりました。彼の死後、勲一等旭日大綬章が追贈され、従六位から正三位に叙されたのです。また、彼の後を継いだ小倉偉民は、その後の選挙で苦戦を強いられましたが、最終的には衆議院議員として当選を果たしました。亀岡高夫は、日本の政治史において重要な足跡を残した人物です。

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