二方郡

二方郡（ふたかたぐん）

二方郡は、兵庫県（但馬国）に存在した郡です。現在の美方[[郡]]新温泉町の大部分（久斗山を除く）と香美町の一部（村岡区柤岡）がその領域にあたります。

歴史

古代

二方郡は古代から存在し、『延喜式』神名帳には郡内の式内社が記録されています。

近世以降の沿革

幕末から明治初頭にかけて、二方郡は幕府領、のちに府中裁判所、久美浜県、豊岡県と支配が移り変わりました。具体的な支配状況は「旧高旧領取調帳データベース」に詳細が記録されています。当初、郡内には54の村が存在しました。

1868年（慶応4年）：
4月19日：久美浜代官所管轄地域が府中裁判所の管轄に移行。
閏4月28日：府中裁判所管轄地域が久美浜県の管轄となる。
1871年（明治4年）：
7月14日：廃[[藩置県]]により、藩領が豊岡県の管轄となる。
11月2日：第一次府県統合により、全域が豊岡県の管轄となる。
1876年（明治9年）8月21日：第二次府県統合により兵庫県の管轄となる。
1879年（明治12年）1月8日：郡区町村編制法の兵庫県での施行により、行政区画としての二方郡が発足。「七美二方郡役所」が七美[[郡]]村岡町に設置され、同郡とともに管轄。
1889年（明治22年）：町村制の施行により、以下の6村が発足しました。これらの村は、現在の新温泉町全域にあたります。
温泉村: 春来村、歌長村、湯村、細田村、竹田村、井土村、今岡村、金屋村、熊谷村、伊角村、檜尾村が合併。
照来村: 飯野村、塩山村、中辻村、丹土村、桐岡村、多子村、切畑村が合併。
八田村: 千原村、鐘尾村、千谷村、宮脇村、越坂村、海上村、前村、石橋村、内山村、岸田村が合併。
大庭村: 用土村、古市村、新市村、七釜村、栃谷村、三谷村、戸田村、二日市村、福富村、対田村、久谷村、高末村、正法庵村、辺地村、藤尾村、境村が合併。
東浜村: 浜坂村、芦屋村、清富村、田井村、指杭村、赤崎村、和田村、三尾村が合併。
西浜村: 諸寄村、釜屋村、居組村が合併。
柤岡村は七美[[郡]]射添村の一部となりました。
1891年（明治24年）12月11日：東浜村が町制を施行し、浜坂町となりました。
1896年（明治29年）4月1日：郡制の施行に伴い、「七美二方郡役所」の管轄区域が美方[[郡]]として発足。この日をもって二方郡は廃止されました。

行政

二方郡は七美[[郡]]と共同で「七美二方郡役所」によって行政が管轄されていました。

七美・二方郡長

歴代の郡長については詳細な記録が残っていません。

脚注

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 28 兵庫県、角川書店、1988年9月1日。ISBN 4040012801。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

* 消滅した郡の一覧

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