二風谷アイヌ文化博物館

平取町立二風谷アイヌ文化博物館

平取町立二風谷アイヌ文化博物館は、北海道沙流郡平取町に位置し、地元のアイヌ文化の保護と伝承に力を入れています。この博物館は1992年に開館し、先代の萱野茂二風谷アイヌ資料館から引き継がれた貴重な展示物を中心に構成されています。萱野氏の好意により提供された資料も多く、アイヌ民族の文化的な遺産が大切に保存されています。

運営理念

博物館の根幹を成す運営理念は「アイヌ伝統文化の今日的継承」です。これは、従来のアイヌ文化を単に守るだけではなく、現代に適応させる形で新たな創造を促すことを意味しています。この理念のもと、来館者がアイヌ文化をより深く理解できるよう努めています。

展示物

博物館内には、約4,000点のアイヌ民具などの標本、文化や歴史に関する4,000冊以上の図書資料、さらに約5,000点の視聴覚資料が展示されています。これらの展示物は、アイヌ文化の多様性と深さを伝えるために厳選されており、訪れる人々に豊かな体験を提供します。

屋外展示

館の外にも様々な展示があり、復元されたチセ（伝統的な家屋）、子熊檻のヘベレセッ、倉庫のプ、竪穴建物、そして附属の樹木園などがあります。これらはアイヌ文化の生活の知恵や技術を具体的に示すものであり、観光客にとっても魅力的なスポットとなっています。

基本情報

博物館の所在地は北海道沙流郡平取町二風谷55で、開館時間は午前9時から午後5時までです。休館日は12月16日から1月15日までの期間と、冬季（11月16日から4月15日までの間の毎週月曜日）です。夏季は休館日が設定されていないため、いつでも訪れることができます。

アクセス

交通手段としては、JR日高本線の富川駅から道南バス、または自家用車やタクシーで約20分でアクセスできます。

その他の情報

この博物館は、「北海道二風谷及び周辺地域のアイヌ生活用具コレクション」として国の重要有形民俗文化財に指定されています。また、「アイヌ文化環境保全対策調査室通信」として毎月発行される『monthly ランコ』も地域の文化活動を支えています。周辺には沙流川歴史館や、約40分の距離に国立日高青少年自然の家もあり、教育旅行などのプログラムとしての利用も可能です。

この博物館を訪れることは、アイヌ文化への理解を深めるだけでなく、地域の歴史や自然と触れ合う貴重な機会でもあります。

もう一度検索