五六川

五六川の概要

五六川（ごろくがわ）は、岐阜県を流れる木曽川水系の重要な一級河川です。この川は、本巣市・瑞穂市・大垣市を流れ、犀川や長良川を経て伊勢湾に至ります。その名の由来は、中山道の宿場町である美江寺宿が日本橋を起点として56番目の宿場であることから来ています。

地理的な特徴

五六川は、根尾川扇状地から湧き出る伏流水が主な水源となっており、これに加えて農業用水や生活用水を供給する水が流れ込み、水量が増えていきます。特に岐阜県本巣市十四条付近が基点となっています。流域には犀川や糸貫川の後背湿地が広がっており、広大な低湿地帯が水田として利用されています。

川は瑞穂市の中心を南へ流れ、旧中山道や東海道本線、国道21号などの交通路を横切ります。この部分では、洪水を防ぐための遊水地として機能しており、適度な川幅を持っています。瑞穂市の祖父江付近では犀川と合流しますが、合流点近くには逆流を防ぐための牛牧閘門が設置されています。

歴史的な経緯

五六川は、犀川と糸貫川の流域に位置し、かつては根尾川本流の河道として、古くから自然堤防が発達していました。そのため、周辺地域には歴史的な集落が形成されてきました。1705年時点では、五六川周辺に堤防は存在しなかったものの、江戸時代以後、新田の開発が進み、1757年には牛牧閘門が完成しました。

改修工事の歴史

五六川流域の新田開発が進むと、江戸時代中期からは河川の改修が検討されるようになります。しかし、墨俣輪中など周辺地域の反対もあり、改修工事は限られた範囲でしか実施されていませんでした。1867年には犀川が流路を変更され、五六川と合流した直後に長良川と繋がる計画が立てられましたが、狭い合流部の問題で成果は得られませんでした。1891年には、おおよそ現在の野白新田で五六川の合流が行われたものの、吸収能力には限界がありました。

根本的な排水改善が必要とされた五六川と犀川の問題は、1936年の新犀川の開削を待つことになりました。これにより、両河川の水流の改善が図られました。

橋梁情報

五六川にはいくつかの主要な橋があります。下五六橋（岐阜県道172号牛牧墨俣線）や五六川橋（国道21号）、野川橋、花塚橋、新五六川橋、本田橋、五六橋、さらに北五六橋（岐阜県道92号）などが通る主要な構造物です。これらの橋は、地域交通の重要なインフラとして機能しています。

まとめ

五六川は、その自然的な美しさと豊かな歴史に加え、地域の灌漑や交通の要所としても重要な役割を果たしています。今後も地域の発展と共に、その魅力を保ち続けていくことでしょう。

もう一度検索