五天山

五天山（ごてんざん）

五天山は、北海道札幌市西区平和に位置する標高304メートルの山です。その独特な成り立ちと、公園としての歴史を持つ五天山について解説します。

地質と地形

五天山は約1000万年前、一帯が海底だった頃に堆積した地層に、安山岩質のマグマが貫入してできた岩脈です。その後、地表に隆起し、周囲が浸食される中で、硬い岩脈の部分が残って山体を形成しました。かつて採石場として利用されていたため、南側の斜面は階段状の崖になっています。山体が露出しているため、柱状節理の発達を確認できますが、山腹と山頂では節理の方向が異なっており、複雑な過程でマグマが冷却したと考えられています。

名前の由来と信仰

山名は1935年（昭和10年）に、開拓者の井上弥一郎が夢で大国主のお告げを受け、土地の所有者たちと相談の上、仏典から引用して命名されました。そのため、登山口近くには五天山神社が、山頂には小さな祠があります。

五天山公園

1996年から、山麓に札幌市西区初の総合公園として五天山公園の造成計画が開始されました。公園は完成しましたが、緑化復元のために植林された樹木の生育は、10年以上を経ても十分ではありません。

五天山公園所在地: 北海道札幌市西区福井１０丁目

ギャラリー

[五天山の写真1]
[五天山の写真2]
[五天山の写真3]
[五天山の写真4]
[五天山の写真5]
[五天山の写真6]

参考文献

『札幌地名考』さっぽろ文庫1
青木由直編著『札幌秘境100選』マップショップ、2006年10月. "52 五天山（西区平和、福井）". ISBN 4-9903282-0-5
* 前田寿嗣『歩こう！札幌の地形と地質』北海道新聞社、2007年5月10日. ISBN 978-4-89453-410-0

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