井倉峡

井倉峡（いくらきょう）

井倉峡は、岡山県新見市の井倉に位置する魅力的な観光地です。このエリアは高梁川の流域に広がるカルスト台地、阿哲台を中心に、多くの自然の美が織りなす風光明媚な景勝地となっています。また、岡山県高梁川上流県立自然公園の特別地域に指定されています。この場所は滝や鍾乳洞が点在し、訪れる人々を惹きつけています。

井倉洞

井倉洞はこの地域の最大の見どころの一つです。1958年に発見されたこの鍾乳洞は、全長1,200メートル、高低差90メートルにわたり、240メートルもの高さを誇る石灰岩壁が入り口を構えています。洞内には地下河川が流れ、特に注目されるのは「地軸の滝」と名付けられた高さ50メートルの滝です。鍾乳洞内では多様な鍾乳石が見られ、岡山県の天然記念物に指定されています。1959年には観光地としての開発が進められ、現在も多くの観光客が訪れています。

井倉の滝

井倉洞のすぐ隣に位置する井倉の滝は、高さ約70メートルで、洞内の地下水を排水するために作られた人工の滝です。断崖から流れ落ちるその姿は壮観で、訪れた人々に自然の力強さを感じさせます。

絹掛の滝

国道180号沿いに位置する絹掛の滝は、約60メートルの高さを持つ3段の滝です。その最下段は特に美しく、約50メートルの落差があります。滝の流れが岸壁にかかる様子が、まるで白い絹が垂れているように見えることからこの名前がついたと言われています。秋の紅葉の季節には特に美しい景色を楽しむことができ、滝の裏には「奥の院」があり、ここから滝越しの美しい景色を眺められるため、多くの参拝者が訪れるスポットでもあります。このため、「不動の滝」とも呼ばれ、新見市の名勝にも指定されています。

アクセスと施設

井倉洞や絹掛の滝には無料の駐車場も完備されており、井倉洞への入場料は大人1,000円、中学生800円、小学生500円とリーズナブルです。周辺には宿泊施設や食事処もあり、一日中楽しむことができます。また、井倉洞近くの駐車場には国鉄D51形蒸気機関車838号が展示されており、歴史的な価値も感じられます。この機関車は1971年にお召し列車を牽引しており、状態も良好です。

交通アクセス

最寄りの駅はJR伯備線の井倉駅で、駅から井倉洞までは徒歩15分ほどの距離です。自然と歴史が融合する井倉峡は、訪れる価値のあるスポットです。

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