京原線

京原線

京原線は、北京市石景山区と山西省原平市を結ぶ中国国鉄の鉄道路線です。全長418kmの単線鉄道で、北京駅から起算すると444km、北京南駅から起算すると437kmとなります。路線の大部分は山岳地帯を通過し、多くのトンネルや橋梁が建設されています。

概要

起点の石景山南駅から、河北省を経由して山西省に入り、霊丘を経て終点の原平駅に至ります。路線のうち、起点から234km地点の大澗駅と霊丘駅の間までが北京鉄路局の管轄、そこから終点までが太原鉄路局の管轄です。2018年初めには、太原鉄路局管轄区間である霊丘-原平間の電化が完成しましたが、残りの区間は現在も電化工事中です。この路線は、北京市南西部の豊台区、房山区、河北省西部の淶水県、易県、淶源県、そして山西省東北部の霊丘県、繁峙県、代県、原平市を結んでいます。

石景山南駅では豊沙線と接続し、原平駅では北同蒲線と接続します。北京から山西省北部を通り、太原市と直接結ぶ唯一の幹線鉄道です。元々は中国人民解放軍鉄道兵によって戦備のために建設され、1971年10月に線路の敷設が完了し、1973年に開業しました。全線には50の駅が設けられており、沿線住民の交通利便性を高めるため、ほとんどの駅で旅客サービスと各駅停車が行われています。

保衛上の理由から、平型関以東の約280kmの区間は、拒馬川沿岸の山岳地帯に沿って建設されました。そのため、130ものトンネルが建設され、そのうち1,000m以上の長大トンネルが26箇所、100m以上の大橋が20箇所に及びます。特に十渡から野三坡までの25km区間は、橋とトンネルが連続する難所であり、同時代の成昆鉄道に匹敵する建設難易度でした。この区間の建設には多くの鉄道兵の犠牲者が出ました。

京原線は、「環北京貧困ベルト」「太行山連続特困ベルト」「晋北特困ベルト」といった、交通の便が悪く、地理的に恵まれないために都市化が遅れている地域を結んでいます。そのため、この路線の存在は沿線地域の経済、特に観光業の発展に大きく貢献しています。

歴史

1965年11月：着工
1971年10月：開通
1973年：開業

駅一覧

（北京 - 北京南 - 豊台 - ）石景山南 - 大灰廠 - 上万 - 南観村 - 燕山 - 良各荘 - 孤山口 - 雲居寺 - 三合荘 - 十渡 - 平峪 - 野三坡 - 苟各荘 - 福山口 - 白澗 - 板城 - 南城司 - 奇峰塔 - 紫荊関 - 大盤石 - 塔崖 - 王安鎮 - 浮図峪 - 北屯 - 淶源 - 小西荘 - 艾河 - 招柏 - 雲彩嶺 - 大澗 - 霊丘 - 唐之窪 - 東河南 - 平型関 - 東淤地 - 東荘 - 大営 - 金山鋪 - 五台山 - 集義荘 - 華岩 - 繁峙 - 下社 - 棗林 - 代県 - 陽明堡 - 王董堡 - 崞陽鎮 - 薛孤 - 原平

接続路線

石景山南駅：豊沙線
原平駅：同蒲線

運用形態

2019年1月現在、運行されている列車は4本のみです。

北京 - 太原間の夜行急行列車 K601/602次
北京 - 運城間の夜行急行列車 K603/604次
北京西 - 大澗間を夕方と早朝に運行する6437/6438次列車（北京鉄路局管轄）
* 霊丘 - 原平間を運行し、同蒲線で太原まで乗り入れる8817/8818次列車（太原鉄道局管轄）

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