京成バス市川営業所

京成バス市川営業所は、千葉県市川市柏井町に位置する京成バスの営業所です。市川市北部、松戸市南部、船橋市西部を主な営業エリアとしており、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。営業所記号は「2」を使用し、車両のナンバーは市川ナンバーです。

主なターミナル

市川営業所の管轄路線は、市川駅と本八幡駅の2駅を主要なターミナルとしています。これらの駅を中心に、各方面への路線が展開されています。

沿革

市川におけるバス運行は、大正時代から存在していましたが、旧京成電気軌道（または京成乗合）が運行を開始したのは昭和初期です。当初は、東京府内の奥戸営業所（現・京成タウンバス）や習志野営業所（船橋営業所の前身）が乗り入れていました。

1942年、東京地下鉄道との合併により、浦安、行徳、新小岩、西新井などが京成のエリアとなりました。同年には、行徳馬車自動車から船橋 - 行徳線を買収し、さらに1943年には八幡 - 木下間の路線を買収しました。この買収を機に、国鉄本八幡駅南側に初代・市川営業所が開設され、短距離路線から白井・木下方面への長距離路線まで幅広いエリアをカバーするようになりました。

戦後、昭和 20年代には、高塚線や富貴島線が新設され、本八幡駅と市川駅周辺の輸送力が大幅に増強されました。2008年12月17日には、ICカード「PASMO」が導入され、利便性が向上しました。

現行路線

市川営業所が現在運行している主な路線は以下の通りです。

高塚線

JR総武線本八幡駅北側を起点とする路線で、都営新宿線、北総鉄道、JR武蔵野線を結ぶ鉄道短絡輸送を担っています。昭和学院への通学輸送やタムス市川リハビリテーション病院への病院輸送も重要な役割です。主な系統は以下の通りです。

本31：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 高塚
本31：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 高塚 - 東松戸駅
本32：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 市川大野駅 - 大町公民館 - 大町駅
本32：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 市川大野駅
本33：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 市川大野駅 - 大町公民館 - 大町駅 - 市川営業所
本34：東松戸駅 - 高塚
本36：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 昭和学院 - 高塚入口 - 市川大野駅 - 殿台入口 - 高塚
本37：医療センター入口 ← 保健医療福祉センター ← 姫宮団地入口 ← 市川大野駅 ← 高塚 ← 東松戸駅

国分線

市川駅から北の国分地区へ向かう路線で、聖徳大学、光英VERITAS中学・高校、県立国分高校、市川昴高校への通学輸送や、JR市川駅・松戸駅と北総鉄道を結ぶ鉄道短絡輸送の役割を担っています。

主な系統は以下の通りです。

市41：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 国分高校
市42：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 高塚入口 - 市川大野駅 - 姫宮団地入口 - 医療センター入口
市43：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 北国分駅
市44：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 聖徳学園
市45：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 高塚入口 - 高塚 - 東松戸駅
松51：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 大橋 - 分実 - 松戸駅
松51-2：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 聖徳学園 - 大橋 - 分実 - 松戸駅
松54：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 聖徳学園 - 北国分駅 - 一条会病院 - 松戸駅
松55：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 国分 - 道の駅いちかわ - 国分操車場 - 北国分駅 - 一条会病院 - 松戸駅

富貴島線・鬼越線・市川学園線

市川駅と本八幡駅を中心に、市川学園方面を結ぶ路線です。主な系統は以下の通りです。

市61：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 市川総合病院 - 昭和学院 - 八方橋 - 市川学園（東菅野五丁目）
市62：市川駅 - 市川真間駅 - 菅野六丁目 - 市川総合病院 - 昭和学院 - 八幡六丁目 - 市川学園
本71：本八幡駅 - 鬼越駅 - 八方橋 - 市川学園
本71：本八幡駅 - 鬼越駅 - 八方橋 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 医療センター入口
本74：本八幡駅 - 鬼越駅 - 八方橋 - 市川学園 - 市川学園正門前
西55：西船橋駅 - 東中山駅入口 - （無停車） - 市川学園正門前

ファイターズタウン線

西船橋駅と船橋法典駅を中心に、ファイターズタウン鎌ケ谷方面を結ぶ路線です。主な系統は以下の通りです。

Fs01：西船橋駅 - 京成西船駅 - 行田団地 - 前貝塚 - 上山町 - 桐畑 - ファイターズタウン鎌ケ谷
Fs02：西船橋駅 - 京成西船駅 - 行田団地 - 前貝塚 - 上山町 - 桐畑 - 市川営業所
Fs03：西船橋駅 - 京成西船駅 - 行田団地 - 前貝塚 - 上山町 - 桐畑
Fs04：西船橋駅 - 京成西船駅 - 行田団地
Fs05：西船橋駅 - 京成西船駅 - 行田団地 - 前貝塚
Fs11：船橋法典駅 - 上山町 - 桐畑 - ファイターズタウン鎌ケ谷
Fs12：船橋法典駅 - 上山町 - 桐畑 - 市川営業所
Fs12：船橋法典駅 - 上山町 - 桐畑
Fs11：ファイターズタウン鎌ケ谷 - 市川営業所

姫宮団地線

本八幡駅を起点に、市川学園や姫宮団地を経由して医療センター入口や市川営業所方面へ向かう路線です。主な系統は以下の通りです。

本11：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 医療センター入口
本12：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 保健医療福祉センター - 医療センター入口
本13：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 市川大野駅 - 五中入口 - 医療センター入口
本14：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 市川大野駅 - 大野町四丁目 - 市営霊園 - 市川営業所
本15：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 姫宮団地入口 - 市川大野駅 - 大野町四丁目 - 動植物園
本16：本八幡駅 - 京成八幡駅 - 八幡六丁目 - 市川学園 - 市川学園正門前

中国分線

市川駅から国府台、中国分を経由して北国分駅へ向かう路線です。国府台病院付近の道路が狭いため、中型車限定で運行されています。主な系統は以下の通りです。

市81急行：市川駅 -（ノンストップ）- 国府台駅 - 国府台病院入口 - 中国分 - 国分操車場 - 北国分駅
市82急行：市川駅 -（ノンストップ）- 国府台駅 - 国府台病院入口 - 中国分 - 国分操車場
市90特急：市川駅 →（ノンストップ）→ 国府台駅 →（ノンストップ）→ じゅんさい池 → 中国分 → 国分操車場

その他

中山競馬場臨時シャトルバス：東中山駅 - 中山競馬場（JRAレース開催日のみ運行）
ファイターズタウン臨時シャトルバス：大町駅 - ファイターズタウン鎌ケ谷（プロ野球開催時のみ運行）
マリンスタジアム臨時直通バス：海浜幕張駅 - ZOZOマリンスタジアム（プロ野球開催時のみ運行）

市川市コミュニティバス

市川市から受託し、京成バスが運行しているコミュニティバスです。北東部ルート（梨丸号）と南部ルートがあります。主なルートは以下の通りです。

往復ルートA：松飛台駅 - 動植物園 - 医療センター入口 - 保健医療福祉センター - 船橋法典駅入口 - 北方町4丁目 - 市川学園 - 大野中央病院内
往復ルートB：保健医療福祉センター - 市川大野駅 - 大野小学校 - 大野中央病院内 - 中山団地 - 東部公民館 - 深町通り - 現代産業科学館・メディアパーク

移譲・廃止路線

過去には、鎌ヶ谷線、高塚梨香台線、柏井線などが他社へ移管されたり、船橋行田線が廃止されたりしています。これらの路線は、運行状況や地域ニーズの変化に伴い、再編されました。

車両

市川営業所では、いすゞ自動車製の車両を中心に導入しています。過去には、京成自動車工業や川重車体工業、富士重工業製の車体も使用されていました。近年では、日野自動車や三菱ふそう製の車両も導入されています。また、2023年にはJRAの助成交付金を活用したノンステップバスが3台導入され、中山競馬場輸送にも活用されています。

脚注

[1] 京成バス公式プレスリリース

京成バス市川営業所