京成1500形電車

京成1500形電車

京成1500形電車は、京成電鉄がかつて所有していた鉄道車両であり、その歴史は戦前から始まります。本項では、新京成電鉄へ譲渡された後の1500形についても記述します。

概要

1941年2月、帝國車輛工業で2扉セミクロスシート車として4両が製造されました。当初は片隅運転台方式で、京成車両特有の左右非対称な側面ドア配置が特徴でした。竣工当初はすべて制御車であり、他の車両と連結して運用されていましたが、戦局悪化に伴い、1942年には車内はロングシートへと変更されました。当時の塗装はコバルトブルーにやや濃いブルーでした。

戦後、青とクリーム色の特急色に塗り替えられ、同色の600形などと連結されることもありました。1951年にはセミクロスシートが復活し、1952年には有料特急列車「開運号」の運転開始に合わせ、1501と1503が電装化され、1501はオールクロスシートとして整備されました。同時に車体色はチョコレートとクリーム色に変更されています。

翌1953年には1600形の登場により、定期特急運用からは外れることになります。しかし、臨時特急「印旛号」（成田方向）や「汐風号」（千葉方向）、急行列車、普通列車として活躍しました。また、1600形検査時には代走として3両編成で「開運号」として走行することもあり、その際には一部車両にテレビ受像機が設置されました。

1955年、津田沼検車区の火災により、1両を除き大きく損傷しました。損傷の激しかった1502と1504は車体の乗せ替え（ノーシル・ノーヘッダの左右対称、ただし半鋼製）と片運転台化などの改造が行われ、1501と1502の車番が入れ替えられました。改造後の編成は上野方から1502 - 1501+1504 - 1503となり、1504 - 1503はクロスシートのまま一時的に新京成電鉄に貸し出されました。

1963年、3150形クロスシート車の登場により、一般車へ格下げ。1502・1503も車体の乗せ替えで3扉化改造、ロングシート化、内装の近代化、テレビ受像機の撤去、側面の左右対称化工事が行われ、塗装も「青電」色となりました（ただし屋根と床は木造のまま）。この更新で車側のロゴがK.D.K.からKeiseiに変更されています。

1967年には新京成電鉄に譲渡され、しばらくは青電色のままで「Keisei」の筆記体ロゴが残されていました。1972年には大栄車輌にて250形や800形に似た全金属製車体に載せ替えられ、250形モハ253・254と550形クハ553・554に改番。1987年に廃車となりました。

関連項目

スカイライナー - 前身となる「開運号」についての記載があります。
テレビカー

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