京都市営バス烏丸営業所

京都市営バス烏丸営業所

概要

京都市営バス烏丸営業所は、京都市北区小山北上総町に所在し、日本初の地下営業所として知られています。京都市営地下鉄烏丸線の北大路駅上に併設された北大路バスターミナルと一体的に地下に建設されており、その独特な構造が最大の特徴です。 整備は、本所と錦林出張所の両方が阪急阪神エムテックに委託されています。

地下構造にすることで、地上空間の有効活用と、バスターミナル周辺の環境改善が図られました。排気ガスの問題を解消するため、排気ダクトを設置するなど、環境対策にも配慮されています。北大路バスターミナル内には、バスが到着した時だけドアが開くホームドアや、エアカーテンも設置され、乗客の快適性と安全性の向上に貢献しています。

烏丸営業所は、北大路バスターミナルを経由する循環系統、市内中心部と左京区東部を結ぶ路線、そして北大路バスターミナルを起点とする北ブロック系統などを担当しています。錦林出張所も管轄下にあり、複数の路線を共同で運行しています。

沿革

烏丸営業所は、1978年10月1日に京都市電烏丸営業所跡地に開設されました。当初は北野支所も設置されていましたが、1979年5月に廃止されています。その後、八条営業所の廃止や洛西営業所の開設に伴い、運行路線の変更や移管が複数回にわたって行われ、現在に至っています。

特に、1994年のキタオオジタウン再開発による北大路バスターミナルの移設と、1997年の地下鉄東西線開業に伴う路線再編は、営業所の運営に大きな影響を与えました。この再開発によって、バスターミナルは地下に移転し、烏丸営業所もそれに合わせて地下に移転しています。

これ以外にも、地下鉄烏丸線の延伸開業や路線再編、他営業所との路線移管などが度々行われ、営業所が担当する路線は時代とともに変遷を遂げてきました。

担当系統

烏丸営業所は、多くの路線を運行しています。その中には、観光客に人気の金閣寺や銀閣寺などを経由する循環系統や、岩倉や修学院といった住宅地と市内中心部を結ぶ生活路線など、多様な路線が含まれています。以下に主要路線の概要を示します。

31号系統（岩倉操車場前～四条烏丸）

岩倉操車場前と四条烏丸を結ぶ路線で、白川通、北泉通、東山通、四条通を経由します。生活路線としての役割が大きく、運行本数は1時間に1本程度です。

特37号系統（北大路バスターミナル～柊野）

北大路バスターミナルから堀川通、船岡東通、西賀茂車庫前を経由して柊野に至る路線です。西賀茂営業所時代は、他の路線の出入庫にも使用されていました。2020年3月からは高橋南まで延伸されています。

65号系統（岩倉操車場前～四条烏丸）

岩倉操車場前と四条烏丸を結ぶ路線で、白川通、北山通、松ヶ崎通、北大路通、東山通、丸太町通、烏丸通を経由します。31号系統と連続運行を行っています。

北1号系統（北大路バスターミナル～玄琢）

北大路バスターミナルから鷹峯地区を結ぶ路線です。循環路線となっており、観光客の利用も多いです。

北3号系統（北大路バスターミナル～京都産大前）

北大路バスターミナルから京都産業大学前を結ぶ路線で、学生の利用が多い路線です。

北8号系統（北大路バスターミナル～北大路バスターミナル）

北大路バスターミナルを起点・終点とする循環路線です。市内北部地域の生活路線としての役割を担っています。

204号系統（北大路バスターミナル～北大路バスターミナル）

北大路バスターミナルを起点・終点とする循環路線で、金閣寺や銀閣寺などの観光地を経由します。

206号系統（北大路バスターミナル～北大路バスターミナル）

北大路バスターミナルを起点・終点とする循環路線で、市内中心部と東山方面を結ぶ路線です。観光シーズンは非常に混雑します。

車両

烏丸営業所には、国産4メーカーのバスが配置されています。営業所が地下にあることから、以前は短尺ワンステップ車の配置が多かったですが、近年は大型ノンステップ車も導入されています。過去には、特定の系統に専用の塗装が施された車両も存在していました。

まとめ

京都市営バス烏丸営業所は、日本初の地下営業所として、そのユニークな構造と環境への配慮、そして京都市内北部地域の交通を支える重要な役割を担っています。多くの路線と車両、そして歴史を背景に、これからも京都の街を走り続けるでしょう。

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