人民解放戦線 (スリランカ)

人民解放戦線（JVP）は、スリランカの政党であり、Janatha Vimukthi Peramunaというシンハラ語名を持ちます。タミル語ではமக்கள் விடுதலை முன்னணி、英語ではPeople's Liberation Frontと表記されます。

イデオロギーと初期の活動

JVPは、共産主義、マルクス・レーニン主義を掲げ、当初は毛沢東主義を標榜する極左組織でした。また、スリランカの多数派民族であるシンハラ人の民族主義を掲げている点も特徴です。1971年には、政府に対して武装蜂起を試みましたが、大規模な弾圧を受けました。

シンハラ民族主義への傾倒

大弾圧後、JVPはシンハラ民族主義を前面に押し出すようになります。このため、一部からは極右政党とみなされることもあります。1980年代後半には再び武装闘争やテロ活動を行い、再び政府の弾圧を受けました。当時、タミル・イーラム解放のトラが主に北部を拠点としていたのに対し、JVPは南部のジャングル地帯を拠点としていました。

合法政党として

その後、JVPは合法化され、選挙に立候補するようになります。2004年には統一人民自由同盟に加わり、スリランカ自由党などとともに連立与党入りを果たし、与党内第2党となりました。

近年の動向

2010年の大統領選挙および議会選挙では、前陸軍総司令官のサラット・フォンセカと共闘し、民主国民連合として選挙に臨みましたが、スリランカ自由党のマヒンダ・ラージャパクサ大統領に敗れました。

2024年の大統領選挙では、史上初の決選投票までもつれ込んだ末、党首のアヌラ・クマラ・ディサナヤカが当選を果たしました。しかし、当時のJVPは議会内にわずか3議席しか有していなかったため、ディサナヤカは大統領就任の翌日に議会を解散しました。その後、JVPは左派政党連合である国民の力 (NPP) として11月14日の議会総選挙に臨み、225議席中、3分の2を上回る159議席を獲得するという圧勝を収めました。

外部リンク

* JVP公式ウェブサイト （英語）

もう一度検索