仙台都市圏環状自動車専用道路

仙台[[都市圏]]環状自動車専用[[道路]]「ぐるっ都・仙台」：杜の都を巡る高速道路網

仙台[[都市圏]]環状自動車専用[[道路]]、通称「ぐるっ都・仙台」は、宮城県仙台市を中心とした仙台[[都市圏]]を環状に囲む全長約60キロメートルの有料自動車専用[[道路]]です。東北自動車道、仙台東部道路、仙台南部[[道路]]、三陸自動車道、仙台北部道路の5路線を組み合わせたネットワークで、政令指定都市の都市圏に整備された環状自動車専用[[道路]]としては日本初となる全線開通を2010年3月27日に達成しました。

計画から開通まで：高度経済成長期からの歴史

「ぐるっ都・仙台」は、当初から環状道路として計画されたわけではありません。1964年の「仙台湾地区」新産業都市指定を契機に、高度経済成長期に整備が進められた既存の高速道路を繋ぎ合わせることで、環状ネットワークが実現しました。

宮城県道路公社は1972年に設立され、東北自動車道仙台南ICと国道4号仙台バイパスを結ぶ仙台南有料道路（現・仙台南部[[道路]]の一部）を1981年に開通させました。その後、仙台東部流通団地や仙台港へのアクセス向上、松島観光への利便性向上などを目的として、複数の高速道路が段階的に建設されていきました。

当初は、新世紀みやぎ国体（2001年）やサッカーワールドカップ（2002年）開催に合わせた全線開通を目指しましたが、様々な要因により遅延し、2010年3月27日にようやく全線開通を果たしました。開通に際しては、それまで統一されていなかった名称を整理するため、愛称公募が行われ「ぐるっ都・仙台」に決定しました。

構成道路と管理運営

「ぐるっ都・仙台」を構成する道路は、富谷JCTから時計回りに、東北自動車道、仙台東部道路、三陸自動車道、仙台北部道路、仙台南部[[道路]]です。管理運営は東日本高速[[道路]]（NEXCO東日本）が行い、東北自動車道とそれ以外の区間で管理事務所が分かれています。

NEXCO東日本への移管については、仙台南部[[道路]]が県道路公社により管理されていた時代、通行料金の高さやETC割引の適用外など課題がありました。このため、NEXCO東日本への移管が長年要望され、2013年7月1日に移管が完了しました。

施設と特徴

「ぐるっ都・仙台」は、複数の高速道路を繋ぎ合わせたものであるため、道路の規格や車線数などが統一されていない点が特徴です。また、500メートル以上の橋梁も多く、利府高架橋や多賀城高架橋などが代表的な例です。

[インターチェンジ]やジャンクション(JCT)は各構成道路に点在し、仙台市近郊の主要地域と接続しています。一般道との接続においては、仙台南IC、山田IC、富谷ICなど一部区間で進行方向の制限があることに注意が必要です。

交通量と社会実験

「ぐるっ都・仙台」の交通量は、道路交通センサスなどのデータで把握されています。近年は新型コロナウイルスの影響により、交通量調査が延期されるなど、社会情勢の影響も受けています。2006年には、東北自動車道泉PAでスマートIC社会実験が実施され、恒久化されています。

東日本大震災の影響

2011年の東日本大震災では、「ぐるっ都・仙台」全線が通行止めとなりました。しかし、緊急交通路として活用された後、段階的に開通していきました。

まとめ

「ぐるっ都・仙台」は、仙台[[都市圏]]の交通ネットワークを大きく改善し、地域経済の発展に貢献しています。高度経済成長期からの長い歴史と、東日本大震災を乗り越えてきた道のりは、日本の高速道路整備の歴史の一端を物語っています。今後、更なる交通量の増加や、老朽化対策など、様々な課題への対応が求められています。

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