伊倉町 (名古屋市)

伊倉町（いくらちょう）

概要

伊倉町は、愛知県名古屋[[市]]中区に存在した旧町名で、現在の錦一丁目および錦二丁目の一部に相当します。この地域は、名古屋の中心部に位置し、商業や文化の中心地として発展してきました。かつては1丁目から4丁目までが存在しました。

地理

伊倉町は、名古屋[[市]]中区の中央部に位置していました。周囲は、東に袋町3丁目、桶屋町3丁目、本重町3丁目、園井町2丁目、西に袋町2丁目、下園町2丁目、本重町2丁目、園井町1丁目、南に広小路通4丁目・5丁目、北に伝馬町3・4丁目と接していました。この地理的な特徴から、伊倉町は周辺地域との交流が活発で、交通の要衝としても重要な役割を果たしていました。

歴史

江戸時代

江戸時代、伊倉町は伝馬町筋と本重町筋の間に位置する2丁の町でした。北には淀町、南には米倉町が隣接しており、町人文化が栄えていました。

明治時代

明治4年（1871年）、伊倉町は隣接していた米倉町を併合し、その領域を拡大しました。これにより、伊倉町はより広範囲な地域をカバーするようになりました。

地名の由来

伊倉町と米倉町の地名は、清洲越しによって移住してきた人々によって名付けられました。当初、この地域は鯏浦（いぐいうら）町や下鯏浦町と呼ばれていましたが、承応2年（1653年）に発音の難しさから、それぞれ伊倉町と伊倉町下之切に改称されました。伊倉町の名は、元の鯏浦の発音に由来し、米倉町の名は、伊倉町との区別のためにつけられたとされています。鯏浦町の由来については、海西郡（現在の海部郡）の鯏浦村から移住した人々が多かったという説があります。

沿革

• - 清洲越しにより、鯏浦町と下鯏浦町として成立。
• - 1653年（承応2年）：鯏浦町が伊倉町に、下鯏浦町が伊倉町下之切に改称。
• - 1871年（明治4年）9月29日：伊倉町が米倉町を併合。
• - 1908年（明治41年）4月1日：西区成立に伴い、西区伊倉町となる。
• - 1912年（大正元年）9月：合名会社東洋養蜂所が町内に設立。
• - 1936年（昭和11年）1月1日：一部が広小路通に編入。
• - 1944年（昭和19年）2月11日：栄区成立に伴い、栄区伊倉町となる。
• - 1945年（昭和20年）11月3日：栄区廃止に伴い、中区伊倉町となる。
• - 1966年（昭和41年）3月30日：住居表示の実施に伴い、錦一丁目・錦二丁目に編入され、伊倉町は消滅。

施設

伊倉町には、以下の寺院がありました。

• - 真言宗延命院
• - 医王寺
• - 天台宗福泉寺

これらの寺院は、地域の人々の信仰の中心として、また文化的な活動の場として重要な役割を果たしていました。

参考文献

• - 名古屋[[市]]会事務所 編『名古屋[[市]]会史 別巻第2 総合名古屋[[市]]年表（大正編）』名古屋[[市]]会事務所、1963年3月10日。
• - 福岡清彦『中区の町名』名古屋[[市]]中区役所、1976年。
• - 有限会社平凡社地方資料センター 編『日本歴史地名大系第23巻 愛知県の地名』平凡社、1981年。ISBN 978-4-582-49023-7。
• - 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年。ISBN 4-04-001230-5。

関連項目

• - 名古屋[[市]]の地名
• - 鯏浦町

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